【書評】受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術 - 日本人の知らない世界標準メソッド | 飯島法久の毎日がプロジェクトマネジメント!

飯島法久の毎日がプロジェクトマネジメント!

IT業界のプロジェクトは技術の進歩やビジネス要求の変化に伴い、複雑化・複数同時進行型に変化しています。
そんな背景の中、益々プロジェクトマネジメントの重要性が問われるようになりました。弊社はプロジェクトマネジメントに特化したコンサルティング企業です。




先日から、RFP対応をしておりますが、今一度ポイントを外してないか、この週末整理したいと考えてしました。



著者の式町さんは、実際にセミナーを受講したことがあり、プロポーザルマネジメントという手法に衝撃を受けた記憶が強く、今回出版されると聞いて直ちに購入しました。




この手法を聞いて、真っ先に思ったのは、

提案書づくりは、プロジェクトマネジメントと同じだ!

という感覚です。



そっか、プロマネと同じように進めればいいのか。
フムフム。



今後の提案書づくりも、このプロポーザルマネジメント手法に従って進め、勝てる提案書を提出したいと思います(^-^)


では、いつも通りポイントを整理します。





①この本の目指すゴール

1. 提案書をつくるための体系的ノウハウを知る
2. ポイントのまとめ方、受注までの流れを知る
3. 徹夜で作らずとも、「勝てる提案書」をつくる




②構成要約

1.  欧米流の提案メソッド
「プロポーザルマネジメント」とは
提案書づくりも、きちんと定型化されたノウハウがあります。
そもそも、顧客が購買を決定するまでの以下のプロセスを意識する必要があります。
 ①問題顕在化
 ②解決策収集(ベンダへ接触開始)
 ③解決策の具体化(要件取りまとめ)
 ④提案依頼(RFP)
 ⑤ベンダ評価、選定
提出までの7つのステップそれぞれに、社内承認ゲートを設け承認を通りながら提案を進めるのが肝心です。
それを社内のミッションと事業目的にフィットしているか。それが受けるべき案件かどうかの基準です。



2. 案件の評価
勝てる案件かどうかを見極める
こんな失敗ありませんか?
 ①担当者の個人的興味であることが後日発覚し、
     全く案件化の権限は無く、時間のムダになった
 ②社内関係部署や上司に相談せず進め、
     結果的に受注後実現不可能であることが発覚した
 ③「急いで見積もり準備してくれ」と言われ、
     徹夜で用意したが、当て馬に使われて終わった
はっきり言って、私は全て経験があります(笑)
だからこそ、見込みの高い案件かどうか、社内の承認プロセスを経ることが重要。
案件概要を取りまとめ、キャプチャープラン(後述)を準備し、関係者を集めて議論しましょう。


3. 提案依頼が来る前に顧客の心をつかむ!
RFPを出した際に、既に40~70%ほどベンダ選定を終わっている、という顧客が多いとのこと。
つまり、提案依頼が来た時は、もうほぼ勝負が決まっている。
決めたベンダが有利にかつ顧客社内的にも選定理由が明確になるための手続きとして、提案依頼書を複数社に提示する。
だから、提案依頼が来る前に顧客の心をつかまないと。
まずは、選ばれる理由キーパーソンをヒアリングし、3C分析やPEST分析で提案ポイントや自社の強みをマトリクス化しましょう。
そして、ホットボタンは何か?を探り当て、キャプチャープランとエグゼクティブサマリを作成します。



4. 提案依頼が来たら
提案書作成プランをつくる
まずはいきなりつくり始めず、提案計画を定めます。
 ①RFPを読み込み、要件を抽出する
 ②プロポーザルマネージャを決める
 ③提案ステップを分解し、マイルストーンを決める
 ④エグゼクティブサマリを作成し、提案骨子を固める
 ⑤役割分担を決める(WBS作成)
 ⑥提案フォーマットとファイル共有ルールを決める
なんか、プロジェクトマネジメントそのものでしょ?


5. キックオフから提出まで
提案書づくりの流れを知る
計画を立てたら、社内キックオフをし方針を共有します。
レビューの回数や方法、質問の管理方法も決めて、メンバーに周知しましょう。
社内の上層部にも、以下のポイントを確認して予め「握って」おきましょう。
 ①要件理解してるか
 ②戦略通りに進められているか
 ③リスクは無いか
 ④実行性に問題無いか
 ⑤他社への差別化は出来ているか



6. 執筆者が必ず知っておきたい書き方テクニック
ここからは、提案書の中味に関するテクニックです。
まず、エグゼクティブサマリは、顧客に求められずとも必ず提出しましょう。
ポイントはFABE(Feature,Advantage,Benefit,Evidence)です。
コンプライアンスマトリクスを作成し、顧客要件に100%以上応えられているか、チェックしましょう。
そして、それぞれのスライドは、「自分の書きたいこと」ではなく、「相手の利益」を意識して書きましょう。顧客目線が超重要です!!



7. 見やすい!伝わる!
スライドデザインのつくり方
提案書も見た目が9割。デザインやレイアウトが大切。
グループ化や整列、長調の仕方、配色を統一しましょう。見た目が統一されてないと、違和感があります。



8. 勝率を高めるために
提案書提出後にすべきこと
提案書を出して終わりではありません。
どのようなプレゼンをするのかも重要です。
トリプルS(State,Support,Summarize)を利用して、ストーリーを準備しましょう。
そして、予め質問されることを想定し、答え方も準備しましょう。
そして、受注できてもできなくても、振り返りを必ず実施すること。
それが、次回からの勝率を上げ、組織としてのノウハウにもなります。
顧客とのレビューミーティングも実施しましょう。




③実践へのアクション

1. まずは手法とプロセスを理解する
2. 案件創造の段階から試しに実践してみる
3. 実際に社内での提案活動の組織的プロセスに組み込む



私は、今回のRFP対応に上記1~3を適用して進めてます。

見事受注できたら、またご報告します!





本日も最後までお読み頂き、誠に有り難うございました!
 

皆様との良きご縁に深く感謝申し上げます m - - m



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