【書評】ソーシャルメディア革命 | 飯島法久の毎日がプロジェクトマネジメント!

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ソーシャルメディア革命 (ディスカヴァー携書)
ソーシャルメディア革命 (ディスカヴァー携書)

立入 勝義
ディスカヴァー・トゥエンティワン

¥ 1,260





こんにちは、こんばんは、おはようございます!



本日ご紹介するのは、ツイッターやフェイスブックなど、最近のソーシャルメディアの動向とこれからの展望について分析した、この一冊です。



皆様は、フェイスブックやツイッターをやっていらっしゃいますか?


因に、この本にも書いてありますが、ソーシャルメディアの特性を一番良く表しているのが、ツイッターやフェイスブックだと思います。


勿論、まだブログも健在です。
この3つが、ソーシャルメディアの代表格です。


ソーシャルメディア先進国のアメリカでは、日本よりもこれらのメディアが社会に大きな影響を与えています。


○リアルに、ブログだけで大儲けしている人もいます。
○フェイスブックが、実際に人事採用の基準となっています。
○ヘッドハンティングの媒体として使われています。



この本は、アメリカのソーシャルメディアの動向の紹介と、今後の日本の未来予想図についてが、主なテーマです。


日本は、これからソーシャルメディアが大きな影響力を持つ社会になるのでしょうか?




①構成要約

1. 北米におけるソーシャルメディアの勃興
ソーシャルメディア動向を語る上で、グーグルゾン(Googlezon)は外せない要素です。GoogleとAmazonですね。
巨大サービスプラットフォームを持つ2大企業の影響力の上に、フェイスブックの台頭があると著者は分析しています。
そもそも、ソーシャルメディアの「はしり」は、Wikipediaだって知っていました?あれ、代表的なソーシャルメディアなんですよ(^-^)
では、ソーシャルメディアとは何か?
一言で言うと、マスメディアと対極にある属性です。
マスメディアがトップダウンなら、ソーシャルメディアはボトムアップ
そして、ソーシャルメディア先進国のアメリカでは、ブロガー達によって、どのようなネット文化が生み出されて来たのか?
日本では、どんな影響があったのか?


2. ソーシャルメディア時代の新マーケティング戦略
電通などの広告代理店は、フェイスブックなどのソーシャルメディアの「仕掛け」を今までして来ました。
実は僕も、広告代理店が主催するセミナーで、最新のフェイスブック動向を入手していました。
では、何故、広告代理店が絡んでくるのか?
それは、「マーケティング戦略」や「広告」と密接な関係があるからです。
ここでは、「ソーシャルメディアマーケティング」について、深く分析が行われています。
ユーザーとしてソーシャルメディアを利用するのと、マーケティングにソーシャルメディアを利用するのとでは、全く必要な知識と視点が異なるのですよ。
ここは主に、ソーシャルメディアで何らかの収入を得ることを期待する人のための章です。
そして、ソーシャルゲームが何故流行っているのか?について迫ります。


3. 究極の村八分 孤立してゆく日本
フェイスブックとか騒いでいるけど、今イチまだ一般的じゃない。というか、フェイスブックって、今イチ何が面白いか分からない。
そういう人、結構多いのではないですか?
でも、しょうがない。 
そもそも、あれ、元々日本人には馴染まないんです。
何故か?
mixiとかgreeとかが一般的だから。2ちゃんねるが、日本のネット文化の基礎だから。でも、これらのメディアは、海外のソーシャルメディアとそもそも概念と価値観が違うんです。
そういう意味では、日本生まれの世界でメジャーなソーシャルメディアは今のところ無い。
所謂「匿名性」も一つのハードルですが、その他にも文化的に馴染まないところがたくさんある、というのです。
それを解明するヒントが「村八分」という、日本独特の風習にある、と著者は分析しています。
ツイッターは残るけど、mixiとgreeはフェイスブックに駆逐される!?


4. ソーシャルメディア その可能性と課題
現状ソーシャルメディアには、どんな課題があるのか。
コミュニケーションの手段が変わり、ネット利用の仕方に少なからず影響を与えているのは事実です。
でも、その反面、まだ確固たる収益モデルが確立していない、と言います。
ソーシャルメディアのROIはゼロなのか?
「リツイート」の危険性は、震災でも問題になりましたよね。
そして、アメリカのように、ブロガーが職業として成り立つ社会は、果たして形成されるのか?


5. ソーシャルメディア革命 その近未来図
それでも、確実にソーシャルメディア革命は起こっている。
事実、広告代理店や新聞社は、少なくない打撃を受けている。
そして、「マス」から「個」の時代へ。
社会の変化は、確実に訪れています。
その中で、ソーシャルメディアは、日本のビジネスにとって、今後どのように影響を与えていくのだろうか。
キーワードは、「起業家精神」と「世界水準」??



②所感

そもそも、ソーシャルメディアって何なのでしょうか?

それについて明確な答えをお持ちでない方は、ご一読の価値があります。

そして、フェイスブックやツイッターが、これからのソーシャルメディアの本流であることも、この本を読むことで、少しは理解の助けになると思います。

それと同時に、少しでも興味があるなら是非ともこの本を手に取って頂きたいのですが、専門用語は少ないけど専門知識は多いかも知れないので、僕のようなIT業界の人間には一般的な内容でも、他業界の方にはとっつきづらい内容かも知れません。

でも逆に、この本に書いてあることが理解出来るなら、絶対フェイスブックを始めたくなるはずです(^-^)
僕は、それを早くから理解したからこそ、流行になる前から積極的に取り組んできました。

これから、フェイスブックは、日本でも盛り上がっていくことでしょう。

でも、「実名」の部分でひっかかる方は、結構多いのでしょうね。

日本のSNSは、「匿名」を前提に作られて来たし、そもそも日本のネット文化の基礎を作ったのは、2ちゃんねると言っても過言ではない。

つまり、少し大げさに言えば、多くの日本人にとってのネットの世界は、リアルの延長ではなく、リアルで言えないことを言い合う場所である部分が、依然として多いのです。

フェイスブックの文化は、これとまるで逆なので、どうしてもここはクリアしていかなければならないところでしょうね。

でも、だからと言って、mixiやgreeへ回帰する流れはありません。

着実に、ゆっくりだけど、少しずつフェイスブックのようなネット文化に、日本も変わっていくのではないか、と僕は見ています。

今回の震災で、ネット上でのつぶやきや書き込みを見ていて、日本にもリアルに近い感覚でネット上で議論しあうような文化が根付いて来ているな、という印象がありました。

30代より上の世代にはよく分からない感覚かも知れませんが、今の10代の子は、ツイッターのようなメディアを気軽に使ったり、モバゲーやネットゲームを楽しむのは、かなり自然なこととなっています。

彼らの感覚は、「ネットはリアルの延長」という、極めてアメリカに近いもの。

これは、ネットに対するリテラシーと、ソーシャルメディアへの理解に相関性があることの証明だと思います。事実、私もネットに詳しいからフェイスブックをいち早く取り入れてます。

今はまだ一般的ではないですが、ゆくゆくは、その感覚が当たり前になっていくのでしょうか。

彼ら若い世代を相手にビジネスを行う立場の大人は、この感覚を理解する必要があると思います。

何れにせよ、これからのソーシャルメディアの可能性について、考える良い機会を与えてくれる一冊だと確信します。




③こんな方へオススメ

1. フェイスブックやツイッターが日本社会に与える影響について知りたい方
2. アメリカのネット文化と日本のネット文化の違いを知りたい方
3. フェイスブックが何故注目されるのか知りたい方





ソーシャルメディア革命 (ディスカヴァー携書)
ソーシャルメディア革命 (ディスカヴァー携書)

立入 勝義
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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本日も最後までお読み頂き、誠に有り難うございました!


皆様との良きご縁に深く感謝申し上げます m - - m



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