意味を知っていますか?
『お客様は神様です』というフレーズが接客業ではよく出てきます。
ビジネス用語としてあるのではなく、歌手の三波春夫さんが『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』
とお客様に接するときには雑念を無くして、神様に見せれるような最高の芸を披露する気持ちで歌っている心構えの事を話した内容です。
更に「お客様は神様です」を世の中に定着させたのは、漫才トリオのレツゴー三匹さんが「三波春夫でございます。お客様は神様です」
というネタから、「お客様は神様です」というイメージが世の中に広がっていったのです。
現在では「お客様は神様です」が現在1人歩きをしており、三波春夫さんを知っている世代でさえも勘違いをしたまま、自分は神様だと思っているのです。
誰が神様?
お客様は全ての方が平等で、神様のように接する事はあっても「私は神だ!」と言っている人は神様ではありません。
私はお客様が店を選べるのであれば、店がお客様を選ぶ事もできると思っています。
お客様の無意味な主張やクレームは、スタッフを無駄に疲労させ時間の無駄とまで思っています。
先日の話ですが、「故障して困っている!今すぐなんとかしろ!」と叫んでいる老人を見かけました。
スタッフの方も接客のプロです。
「それは大変お困りですよね。現在4組のお客様が待たれておりますが、13時ならサポートする事ができます。」
しかし
「俺は困っている!今すぐ直してもらわなければ困る!俺を誰だと思っているんだ!」今すぐ対応しないと死んでしまうような勢いで捲し立てます。
その場にいた人たちは思っていた事でしょう。
老人を誰かも知りたくないし自分も困っているから、並んで順番を待っているのだ!とね…
そして、お客様の1人が声を上げました。
「俺の方が困っているから座っていろ!」
老人は何かを言いながら退店して行きましたが、スタッフは思ったでしょうね。
この助けてくれた、お客様こそ私の神様だと…
悪質クレーム
最近は携帯会社、病院でよく見かけるポスターがあります。
このポスターにあるような事をする人は神様だとしても疫病神でしょう。
このようなポスターを店頭の目についく場所に何枚か貼るだけで悪質クレームが格段に減るそうですよ。
あなたは知らないうちに悪質クレーム・カスタマーハラスメントをしてませんか?
最後に
ご年配の方で、ちょっとした事を無料サポートすると「おいくらですか?」と言ってくれる方がいます。
こちらも「こんな事でお金はいただけません。お気持ちだけで十分ですよ」と返すのですが、この何かをしてもらったから対価を払うという謙虚な気持ちが、本来の日本人の美徳ではないでしょうか。
こんな成長をしていきたいと思います。