久々のブログになってしまいました。
昨日は、仙台で、ドラムコンテストの審査員をやっていました。
関係者のみさなん本当にお疲れ様でした。
参加頂いた皆さん!本当にお疲れ様でした。
ブログで書く内容かどうか、も少し迷いますが、我々がどう言う点を見ていたのか?
と言うのを問題にならない範囲で、共有しておこうかと思います。
・ ルーディメンツ、フットワークや、リズムの正確性、8分や16分の音符を叩き分けて居るか?と言うテクニカルの部分も勿論大切な評価基準・判断基準でしたが、そこ以上に、プレイヤーとしてのハート、伝わってくる精神面の部分も、見ていました。
最後の好評で、少し喋らせて頂きましたが、楽器に特化したコンテストは、どうしても楽器として難しい事をやったり、難しい曲に挑むと高得点、、、と言う先入観がとても有ると思います。
しかしながら、『ドラム』が他の楽器やプレイヤーとステージ上で、音楽としてサウンドを共有する時に、どう言うポジションで楽器曲を成立させるべきなのか??? と言う事は、意外とコンテストでは応募や挑戦される人たちにはイメージ薄いかも知れません。
審査委員長の辻和也先生、とも休憩中の雑談で「音源を再生して叩く場合でも、僕はプレイヤーをバーチャル化して演奏するようにして居る」
と言う話題が出てました。 片山くんも、そうだと言ってました。
本当に言葉を重ねますが、ドラムが楽曲の中でどう言うポジションなのか?この楽曲で何を要求されて居るのか?
これを考えることができれば、より高い演奏の次元を召喚することが可能で、それがサウンドに出ると思います。
・演奏をする為のセッティングの重要性
あまり気にする人も少なかった印象を受けましたが、ドラムのイスの高さが合っていなくて、肩に力が入ってしまったり、スティックのエネルギーが逃げてしまったり、と言う状況なのが散見されました。これは、受賞者・未受賞者関係なくです。
コンテストの性質上、公平を期すために大きなセッティング変更はフェアじゃ無い可能性も出てきてしまうので、大幅なセッティング変更は難しいコンテストであった事は、お許し頂きたかったです。
しかしながら、イスの高さが、前の人のまま...と言うのは、身長や年齢が同じであっても、股下の長さが同じと言う事は絶対にあり得ないわけで、これは何を意味して居るか?と言うと、しっかりと重心が落ちて居ない、、、事を示唆すると思います。軸が無い状況なんじゃないかと、見ていました。
腰が安定していないプレイは、鎖骨がリラックスせず、常に肩身の狭いプレイになってしまうと思います。
近年、とても椅子の高さが高いセッティングも増えて居ますが、それは身体バランスも含めて計算された話しであれば良いですが、スタイルだけを取り込む事、、これは身体を壊す可能性もあるので、見直してほしい大きい点です。
リズムをしっかり作り出せる作業場、としての椅子なのです。体に負担がかからない、それでいて自由にプレイが出来る。そんなベストポジションを探して見て欲しいです。
僅かな椅子の高さの違いが、打点に大きく影響する事が分かると、プロの視点が見えてくると思います。
・総合バランス。
3人の視点で共通して重要視していたのは、これです。
演奏時の、バスドラや、スネア、金物(シンバル)の総合した個々の音量バランス、これをひっくるめて楽曲でどう言う強弱を意識して演奏して居たか?はとても大きなリスニングポイントでした。
メタルや、デスコア、ハードロックなどのラウドな楽曲も演奏されていましたが、Vo,が一番ロングトーンで伸ばして居る小説数をどうドラムがバックアップするのか? Gt,ソロやリフ、その楽曲のコアになるフレーズなどが出てくる時のドラムのボリュームのまとめ方、是非もう一度考えて見てほしいと思います。
スリップビートや、偶数小説でフィルを初めてトリッキーに聞かせる事もハマればめちゃかっこいいですが、自分がどこからスタートして、何を経由してどうfine、に到達するのか? もっと深く研究してほしいと思います。
・スティックコントール、フットワークコントロール
これは、とても技術的な事で、トレーニングするしか方法がありませんが、スティックコントロール、フットワークコントロールがべらぼうに早くても、芯が無いビート、はノリが作り出せません。動的に申せば、動きがない音になってしまう事を示唆できると思います。
この辺は、ワタシ自身も含めて精進し続けなければいけない事だと思います。
血の通ったビートを出せるように、もっと芯のあるリズムを叩くには。。。。ここに、個々のプレイヤーの個性とセンスが存在する、一番アーティスティックな部分だと思います。ここにプレイヤーの魂が宿るのです。
・ちょっと、見方によっては批判的な捉え方、にも出来るので、これは私一個人の実感する範疇の話しで、他の二人の意見ではない事を先に言っておきますが。。。
Youtubeなどで、参考にしたプレイ、DVD のライブ映像で見たプレイ。これに、翻弄されて居る人が多かったなと思います。
詰まるところ、プレイして居る人の感じたまま、、、が見えてこない事がとても悔やまれる人が多かったです。
見て学ぶ事は、とても大切な事です。しかし、それはまだ冷凍のご飯の状態です、これを、自分のハートで解凍をして初めて演奏に通用するものになると思います。これを、どの楽曲でも徹底してポリシーに出来たら、素晴らしいドラマーが増えるなと思っています。
最後に,,,,
僕も未だ発展途上の皆さんと同じ、イチ、プレイヤーです。ただ、たまたまローディーを通して第一線のプレイヤーの裏側を見てきた為に、考え方やそのプレイを支えるバックヤードを作って来たが為に、コアな部分の観点が備わりつつあるだけです。皆さんとはあまり変わらないイチ、プレイヤーです。だからこそ、ここで書いた事はほんの一部ですが、是非勉強してもらって、いろんな音楽に感動をして、自分を高めていってほしいとも思います。
なかなか、プレイだけやって居ると、ドラマーだけの視点ではどうしたらいいか?分からない事も有ると思います。しかし、音楽を成立させると言う部分に上手いも下手も本来は無いと思って居ます。ただ、より良いフィーリングを産んでいく為に、数多くのアンテナやボキャブラリー、引き出しが必要、、、と言う事を知らない人が多いんだな、、、とも思います。何のために、上達して、上手くなって、高みを目指すのか?
それは、言葉では言い表せない( )この部分を埋めていく為だと、僕は思って居ます。
可能性を確実にこじ開けていく為には、自分知らない事を知っていく覚悟と勇気も必要。と言う事を是非学んで頂ければ嬉しいなと思います。
有難うございました。