最近はそれなりに更新してます。
mixiとの使い分けがかなり顕著になってきてますw
まぁ、いいんですけどね。いろんな意味での捌け口が多いってことは。(←意味深)

さて、タイトルどおり『プラダを着た悪魔』を久々に観ました。
公開時にちょうど療養で地元に帰った時に田舎の方のシネコンに一人で観に行って以来です。
(↑流石に野郎一人で都会の映画館にこの映画を観に行く勇気はありませんでしたw)
まぁ、週末は腰が痛くて寝たきりみたいな感じだったんで、
動けるときに頑張ってDVD借りに行っておとなしく寝ながら観てました。

当時の日記にもあると思うんですが、この映画を観るとアニメを作ってたときの自分と
かなりカブるものがあるので、ついつい感情移入して観てしまいます。
業界は違えど、その業界が好きな人には堪らないような環境にいて、
そこでの仕事やなんかが耐えられなくなった、心身共に限界がきた、
自分が目指す物とそこから先に得られる物がブレていることがわかった、
そうなることを望まない以上そこにはいられないと思った、
私の場合はそんなことが理由で辞めました。

だから、主人公の気持ちなんかが痛いほどよくわかります。
最初は軽くバカにさえしてたのに、いつの間にか自分もそうなってしまっている。
私もそうだったかもしれないし、未だにその時の考えなんかが抜け切れてない。
そんな自分がイヤになることも多いけど、そこで得た物や経験したことは、
今の自分の仕事をする上での財産になっているのも事実です。
自分の選んだ道だし、そうなったことを後悔はしてません。
だからこそ、この映画を観るとそのときの事なんかを思い出して、また頑張ろうと思えます。

時間が経って改めて観ると、当時はただ漠然と感情移入だけして観ていたものが、
違う視線で観れるようになったことにも気付きました。
シーンごとに音楽と衣装の使われ方とか気にしながら観ると、この映画は相当作り込んでありますね。
1番象徴的なのはマドンナの「VOGUE」でしょうか。
この曲が使われるシーンは前後に物凄くいろんなメッセージ、仕掛けみたいなのが込められてますね。
今さらながら非常に感心を通り越して感動すらしました。

この映画は、ファッションのことも忘れちゃいけませんね。
実際に有名ブランドの服がファッションショー並みに出てくるのも目を引きますが、
それより、パンフにも書いてあるように主人公の成長と共にファッションが変化していくのにも注目です。
それは、ファッションに無頓着だった主人公のセンスが良くなるとかそんな単純なものじゃなくて、
TPOじゃないけど、自分の立場やなんかに合わせたファッションが存在する、
ということを改めて私に気付かせてくれました。

物や服で人の価値が変わるとは思わないけど、
その人の持っている内面的な象徴でもあると思うんですね、ファッションって。
大金持ちの成金趣味な金ピカなのはちょっと違うと思うけど、
仕事が出来る人ってきっと自分が着る服や使う物にもこだわってると思うんです。
中身が伴ってない人も一杯いるけど、本当に仕事が出来る人とかって、
そういった高い物とかでもちゃんと自分の物として着こなせている、使いこなせているな、と。
それはきっと身の回り全部に現れてるんじゃないかと。
きっと部屋とかにもそういうのが反映されているんだろうな。

今の私は好きな服だけを着てたりしますが、結構安い物が好きだったりします。
別に高い服や物が欲しくないわけじゃないですが、
お金ってこういうために使えばいいのか、とちょっとだけ分かった気がします。
何に対してもそうだと思うんだけど、お金ってそれが全てじゃないけど、無いと困ります。
でも、生きたお金の使い方っていう言葉が頭の中に記憶として残るのではなく、初めて理解できましたね。

映画を作った人たちにそういう意図があったのかはわかりませんが、
少なくとも今の私にはそういう多くのことに気付かせてくれる映画でした。
ってか、今のこのタイミングでこの映画を観ることが出来て良かったな、と。

映画を観る楽しみ、ってこういうことでもあるんですね。
気付けてよかったです。