ちゃんんと原生林が残ってて、その間を真っ直ぐと伸びる山道を進む感じ…
天候は薄っすらと雲がかかっていて、じっとしてたら肌寒いような登山には最適なコンディション。
更に体調も万全なんだけど…
この日はボクの頭の中がちょっと変になってたりする。
この空を見て…
あの雲は原子何個分なんだろう!?
ボクとあの雲は繋がっているんだろうか?
そんな意味不明なことが頭に浮かぶ。
そう…
僕はとある教祖様に洗脳されていたw
本当はキミスイを読みたかった。
だけど旅の直前に中之島図書館で受け取った本は中村文則さんの『教団X 』だった。
この物語に2人の教祖が登場する。
1人は性の快楽て信者を集める不気味で妖艶な教祖で、こういう話によくありがちなタイプ。
1人はなんだかよくわからないけど巧みな言葉で『ふ〜ん』と頷かせて信者を集めてしまう陽気な教祖で、掴み所のないタイプ。
ボクはその陽気な教祖に洗脳された…
といっても服を脱ぎ捨ててフルチンで踊り出すこともなく、すれ違う人にいちいち声を掛けて、『教祖の声をお聴き下さい。』と教団X をお勧めするわけではない。
ただ、その教祖様の言葉が子供の頃に思った疑問を再燃させて、脳みそがジャックされてしまったそれだけ。
16:00 宝満山 標高830m
山頂には宝満宮なる神社がありまして…
パンパンっと二回手を打つ。
『天文学的数の原子の集合体で、将来、必ず死ぬことだけが決まっているのらぞーです。ただ、原子レベルでいうと天文学的数の死と誕生を日々繰り返しております。言い換えると、日々、生き死にを繰り返しながら生きていて、いつか必ず死ぬことを知りながら、生き死にを繰り返している。これは一体なんなんでしょうか!?』
静まり帰った山頂の空に、一匹の紋白蝶が風に煽られながら舞い上がった!?
なんで蝶は飛んだ?
う〜なんか頭が変だ…
こんなに静かで緑が溢れ、マイナスイオンに包まれているはずなのに、頭の中だけがカオスだ…
おっ!
早いっ!
なんか急に到着した気がする。
16:20 宝満山避難小屋
ガラガラと扉を開ける。
やはり…
誰もいなくて貸切だった。