山の朝は早い。

大峯奥駈道3日目もまた4:30起床!

 

フライパンでベーコンと餅を焼いてると…

斉藤工「おはようございます。借りたシートを使ったら眠れしたよ。」

のら「よかった。今日は楽できそうやし、少しゆっくりするわ。」

斉藤工「僕も今日はゆっくりします。」

 

3日目の行程は距離が短く下りが多いので中休みっぽい感じの楽ちんコースになっている。

なので朝ゆっくりしても目的地の深仙小屋へ早ければ昼過ぎに到着する予定だ。

 

05:40 弥山小屋START

この日は斉藤工似の彼と一緒に小屋を出た。

僕が前を歩き、彼が後ろを歩く。

 
目の前に見えてる八経ヶ岳へはすぐに着いた。
 
6:00 八経ヶ岳 標高1,894m
この旅の最高地点で力強い朝の日差しを浴びた。
 
あれか〜!!
稜線の先に槍ヶ岳の様に突き出たトンガリ!
釈迦ヶ岳が見えた。
あの山を降りたとこがこの日のゴールになる。
 
天気は少し変な感じで、晴れてるのに冷たい風が吹いて肌寒い。
暑さに弱いボクにとっては最高の天気だった。
巻道が多くてアップダウンが少なくてなかなか良いペースで進む。
 
ただ…途中で嫌な情報が入ってきた。
 
雨が予定よりも早まったらしい…(T▽T;)
当初の予定では6日目だったのに、5日目から6日目にかけて本降りとなる見通しなんだとか。
う〜ん。どうすべきか…
 
のら「ちょっと行程を1日縮めようと思う。だから今日は深仙小屋の次の持経ノ宿を目指すことにするわ。」
斉藤工「え………。」
彼は少し辛そうな表情を浮かべた。
問題はこの深仙小屋と持経ノ宿の距離がめっちゃ長いこと。
休憩なしで歩いても5時間はかかる。
なので一番ゆっくりできる中休み的なこの日が一番苦しくなってしむう。

 

【変更前】

3日目 弥山小屋…八経ヶ岳…釈迦ヶ岳…深仙小屋

4日目 深仙小屋…倶利伽羅岳…行仙岳…行仙宿

5日目 行仙宿…笠捨山…地蔵岳…玉置山

6日目 玉置山…五大尊岳…七越ノ峰…熊野本宮大社

 

【変更後】

3日目 弥山小屋…八経ヶ岳…釈迦ヶ岳…持経ノ宿

4日目 持経ノ宿…倶利伽羅岳…行仙岳…笠捨山…地蔵岳…玉置山

5日目 玉置山…五大尊岳…七越ノ峰…熊野本宮大社

 
大峰奥駈道は大きく2つの歩き方がある。
一つは熊野本宮大社から山上ヶ岳を目指す順峯
もう一つは吉野山から山上ヶ岳を目指す逆峯
 
ボク達もそうですが、大半の人は難易度の低い逆峯にチャレンジしているのですが、中には順峯を歩く人もいまして、そういう人とすれ違った時に聞く言葉は同じだった。
『南はキツい…』
 
いやいや待て待て…
南奥駈道なんて笠捨山と玉置山しかないじゃないか。
消化試合的なイメージしかなかったのに。
もう少し踏み込んで聞くと…
『地味にキツい。』
それって一番イヤな奴じゃないか。
 
派手にキツい釈迦ヶ岳へと続く岩峰を登りながらだんだん憂鬱になってきた。
 
やっと釈迦ヶ岳を目の前に捉えた。
斉藤工「実は大峰奥駈道を抜けたあと、熊野三山もそのまま歩いていくつもりだったんです。」
のら「凄い!小雲取越大雲取越に入るんや。大冒険やんか。」
斉藤工「でも到底無理なことがわかりましたよ。」
 
ここからは2人が確認しあうまでもないような、この旅で一番派手なドMコースへと入っていった。
踏み外すと生きて帰ることはできないような絶壁でも咲く小さな花だけが癒してくれた。
 
馬の背を超えて最後の坂道を駆け上がると…
 
着いた〜!!!
 
12:20 釈迦ヶ岳 標高1,800m
斉藤工似の彼は意外と写真を撮らない。
そんな彼が唯一写真を撮った場所がここだ。
2人の記念写真を撮ってもらった。
 
そしてここを下ると当初予定した目的地に到着した。
 
13:20 深仙小屋
ここから5時間なので持経ノ宿へは休憩なしでも18:20か…(-"-;A
日が暮れるまでに着ける気がしねぇ。
 
すると…
斉藤工「あの…。ボクはここでリタイアしようと思います。やっぱり縦走はキツいですね。」
え〜!!!!!!!
のら「お疲れ様。」
てっきりずっと一緒に行くもんだと、勝手に決め付けてたのでめっちゃショック。
3日間だけだけど寝食を共にした彼との別れは、世界ウルルン滞在記のラストシーンのようでした。
 
そしてここからはなんと!!
あの逆峯のツワモノどもに地味にキツいと言わしめた南奥駈道に突入する。
しかもここから一人か…
 
よし!行こう。

南のキツさはすぐにわかった。
巻道が一切ないっぽい。
なので名もないよような小さな小山も、きっちりと稜線上を歩かねばならない。

まぁ、稜線を歩くことが大縦走の醍醐味なですけどね。
景色を楽しむほどの心の余裕が段々となくなりかけてく。

無心で歩き続けた。

やっと着いた。

19:00 持経ノ宿
ガラガラと扉を開けると6人ほどが雑魚寝していた。
当然、皆さん就寝中なので外で簡単な夕食を食べてから20:00に寝袋に入ろうとしたとき…

ガラガラガラ…
えっ!!(@ ̄ρ ̄@)
一人のオッさんがじゃかじゃかと物音を立てながら入って来た。
もう真っ暗なのにこんな時間まで歩いてたのか…
オッさん「隣いいですか?」
のら「どうぞ。」
ヤバい!!
僕の経験からすると疲れ切ったオッさんのイビキは強烈だ。
早く寝なければ!!

斉藤工似の彼と別れた僕はその夜、持経ノ宿でとあるオッさんと出会った。