ドラマ ブラックペアンをマーティンと観ていたら、今までの海堂尊作品が読みたくなりました。

本棚をガサゴソ(暗くてよく見えないので)探していたらあったのが『マドンナヴェルデ』。

 

テーマは代理母出産。娘の子供を代理母として産む母の話です。

『ジーンワルツ』が娘である理恵を主人公としているのに対し、後に書かれたこの作品は母親のみどりの視点から書かれた小説です。

 

舞台となるのは、東城大学がある桜宮市と、帝華大学がある東京。時代としては、2009年だそうです。ブラックペアンが1988年の話なので、

20年後、バチスタからは3年後のお話・・・らしい。

タイトルが上手いと思うのは、ヴェルデはイタリア語やスペイン語で緑、マドンナ(=聖母マリア)は顕微鏡で受精した代理母という意味が込められているところ。

 

(以下内容に触れます)

物語としては、夫と死別して娘を育てていたみどりが、産婦人科医となった娘の希望を受け入れて代理母となる決心をするが、

あまりにも身勝手な娘からお腹の子供たち(=双子)を守ることを決意して娘に反旗を翻す、というところ。最後には娘と和解して無事に双子を出産し、赤ん坊の一人を正体を隠してシッターとして育てる決心をする、という終わり方です。

 

ジーンワルツの裏話のような作品ですが、ジーンワルツでは描かれなかったみどりの心の内や娘との対立が描かれています。

また、食事や料理のシーンがふんだんに出てきたり、俳句のシーンが出てきたりと、情緒豊かな描写も多いです。他の海堂作品が病院を舞台として社会問題や医療の問題点、殺人事件などどちらかというと、男性中心の舞台を劇的且つスピーディに描いているのですが、この作品は母親の心情や情緒が全面に出ている(=そこを意図した)作品であると思います。この小説を初めて読んだときに、こういう作品も書けるんだ!と思いました。

みどりが育てた子どもが主人公の『医学のたまご』という小説がありますが、これは全文横書きでティーン向けに書いた作品だそうです。

しかも、『ジーンワルツ』のちょっと前、『マドンナヴェルデ』の2年も前に出版されているようです。出版時期と物語の時系列は全く別で訳が分かりません。作者の頭の中を見ていたい!

 

登場人物が他の海堂作品にもちょこちょこ出てくるのが、海堂作品の好きなところ。

『医学のたまご』や、バチスタシリーズの田口先生と双子の父が絡む話、極北大学で逮捕されてしまう産婦人科医はマリア先生の息子だったりと、海堂作品が好きな人にはたまらない!みどりが一瞬すれ違うだけの小説も出てきます。

というわけで、また色々読み返してみようと思います。

整理整頓が得意ではないので、『ジーンワルツ』が本棚に見当たらない・・・・ショボーン

 

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