(車椅子用のボートの改造NO10からのつづき)

 

ボートが完成しました。

恐ろしく時間が掛かりましたが完成しました。

「身体障害者が一人で釣りに行くボートを作ってくれ!」と注文を受けたオヤジの「迷惑と困惑」を理解しつつ、夢の実現に奮闘してくれたオヤジには心から感謝しております。

出来上がったボートに乗船してみて「プロのオヤジ」の「改造・艤装」の技能の高さを実感しました。

 

私とマリーナ兼船舶修理屋のオヤジとの付き合いは長く25年になります。

私が船舶免許を取ったのは30年前で小型のヨットに乗り始め、そのヨットを下取りし、ボートと交換してくれたのがマリーナ兼船舶修理屋のオヤジです。

オヤジの所で三艘のボートを乗り換え、今回のカタマラン艇で四艘目になります。

すべて中古艇の乗り換えですから、金銭面では大変お世話になりました。

また私の障害を熟知してくれていて、改造の説明など無いままにドンドン進んでいきました。

廃品を多用することで安価に出来上がったことも有り難たかったです。

新品の材料を使っていたら大変高価な改造費になっていたでしょう。

オヤジの好意に感謝しております。

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それでは完成したカタマラン艇「トンボちゃん」をご覧下さい。

(写真1)

 

(写真1)は正面からの撮影です。

カタマラン艇ですからボディ中央に穴があり、船が二艘くっ付いている様な構造です。

ボディ中央が有りませんので、波を乗り越えるとき腹打ち(プールの飛び込みで腹打ちするのと同じ)が無くスムーズに乗り越えます。

船内には中央に通路があり、前後のドアを開けると吹き抜けています。

 

(写真2)

(写真3)

(写真4)

 

写真2~4はマリーナ兼船舶修理屋作業場の桟橋から撮影しました。

20フィート艇の中でもカタマランのため船幅が広く、アウトブラケットのためスターンデッキ(船尾)が広く、操船室横のブルーワーク(船べり)が無いので広い船室があります。

船内はフロントの窓が立っているためデッドスペースの無い広い操船室です。

障害者にとって広いスペースが無いと「補助手すりや車椅子」が使えません。

私にとって最高のハードトップが出来上がりました。

この船以外に私が「操船を許される船」は存在しません。

 

最高に気に入っているデザインですがヘンですか?

 

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(スゴイ装置が付いている)

 

この地域は冬になれば積雪があります。

昨年は80cmの積雪がありました。

そのため転覆する船が出ました。

この地域の転覆の特徴は、船に雪が積もると雪の重量で船の喫水線(水面と接する線)が下がります。

普段は水面上にある船尾にある排水穴が、雪の重さで喫水線が下がると排水穴から海水が浸水します。

積雪のある船内に海水が浸水すると、雪が海水を吸収してシャーベット状の重い雪水になります。

雪がドンドン海水を吸収し重量のあるシャーベット状になると、海水がドンドン船内に浸水し船尾から沈没します。

昨年も停泊地で三艘が船尾から沈没しました。

そのため船主達は豪雪となると慌てて雪下ろしに行きますが車椅子の私は無理です。

私の場合、オヤジ達が助けてくれますが、健常者であろうと想像を超える重労働なのです。

 

(昨年の豪雪)

豪雪となると桟橋周辺の道路は通行止めとなるケースが多く、除雪されている道路を、行ける所まで行きそこで車を駐車します。

車を止めてから、除雪されていない「桟橋までの道路」を雪を掻き分け歩きます。

桟橋までたどり着くと、桟橋上の「ボートまでの通路」を雪を掻き分け歩きボートまでたどり着きます。

ボート周辺の桟橋を除雪し、ロープでボートと桟橋を固定し、桟橋上とボート上から雪下ろしをするという大変な作業になります。

当地は重い雪ですので、80cmも積もると雪山のラッセルと同じです。

豪雪時は簡単にボートまで行けないのです。

そのため救助が来るまでの間、ボートは自力で沈没を耐えないといけません。

豪雪でなくとも除雪を怠ると根雪になり、重量が増し沈没という事にもなります。

 

私のボートには大変な装置が付いていました。

下写真をご覧下さい。

プラットホームにスチロバール(浮力体)がロープで付けられます。

浮力200kgのスチロバールが二個付いていますので浮力400kgあります。

船尾に設置しますので排水穴からの浸水は無く。

仮にあったとしてもスチロバールが沈没を止めます。

これで沈没の心配から開放されました。

 

釣りシーズン中は桟橋との間に設置しボートと桟橋とのクッション材として働き、冬場は沈没防止にスチロバールは働きます。

素材は発泡スチロールですから軽く、私がプラットホームに設置することも簡単に出来ます。

まさかプラットホームがこんな働きをするとは思っても見ませんでした。

他の船主も感心して見ていますが、大型のプラットホームが設置されていない「一般のボート」では、スチロバールを取り付けることが出来ません。

いや~っ!

スゴイ船を手に入れました。

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(船用の車椅子)

写真の車椅子は成人男性が乗れるもっとも小さい車椅子です。

タイヤを回すのでなく、補助手すりを持って移動します。

船から桟橋への乗降は車椅子前の(船椅子に座り)→(足場に座り)→(桟橋に座り)→(回転椅子に座り)→(車椅子に乗り移る)です。

桟橋上には黒色の車椅子があります。

カタマラン艇は椅子と足場が使えるので乗降が容易に出来ました。

 

 

 

(上写真)車椅子は中央通路も問題なく通れます。
 

 

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(船釣り)

 

最近の釣りパターンは流し釣りがメインです。

シーアンカー(パラシュートのようなアンカー)でポイント周辺を流します。

元々、ヨット乗りでしたのでエンジンで走り回るのではなく、ぷかぷかと風任せ、潮任せで流されるのが好きです。

釣った魚は逃がしてやります。

キャッチ&リリースの良識ある釣り師に見えますが違います。

ただ持ち帰るのが邪魔くさいだけです。

ガシラ・マゴチ・ハタ・アコウなどの根魚は食べますが、真鯛などその他の魚は逃がします。

釣り竿には凝るほうで、最近は少し硬めのグラス竿が気に入っています。

強引に釣り上げる道具よりも、少し弱めの道具で戦うのが好きです。

 

竿受けにもこだわってみました。

ヘラ用の竿受けを改造しました。

竿受けのリールを置く台は写真では見えませんが、ハンドメイドで作りました。

竿受けの向きは好みの角度に変えられますので便利です。

これで大物が掛かるのをプカプカと流されながら待つのです。

楽しいですよ。