「脳科学は人格を変えられるか?」を読んだ。
この手のテーマは、私の非常に興味のそそられる分野である。
第二章「修道院の奇妙な実験」
ポジティブ・シンキング自己啓発の嘘
ちまたにあふれる「必要なのはただポジティブに思考することだけ。そうしていれば良い出来事は勝手に起こり始める」という考え方を
現実から完全にかけ離れた、ほとんど信仰の域に堕ちていることだ。と切って捨てている。
思考自体に魔法のような力があるわけではない。
ただ、楽観は行動に関連し、その行動こそ利益をもたらす。
人生の質に深くかかわるのは、「ポジティブに思考する力」というよりも
「ポジティブな行動を起こす力」である。
楽観主義とは単にハッピーな気持ちいることでも、「すべてはうまくいく」とひたすら信じることでもない。問題は逆境が訪れたときにどう反応するかだ。
たとえ全世界から拒絶されているように感じても、それでもなお前に進もうとするのが楽観主義者なのだ。
第三章「恐怖を感じない女」
扁桃体という親指の爪ほどの大きさの場所が、恐怖をつかさどっており、この部分に損傷をうけると恐怖を感じなくなる。
恐怖の回路は強力で、危険を見つけるやいなや、脳の他の働きを一時的に中断させるほどである。
不安や恐怖に火をつけるのは、いとも簡単である。
第6章
脳の回路が可塑性をもち、鍛えれば変化するものである以上、どんなに深く刻まれた有害な回路も心理的な訓練によって修正することは可能なはずだ。
感情調節の上手な人は、日常生活でも幸福感や安心感が高く、さらに収入も高いという驚きの発見があった。
マインドフルネス法とは突きつめていえば、客観的な目撃者として自分を眺めることだ。
瞑想をして、すべてのものごとに心を開こうとしているとき、何か心配事が頭に浮かんできてしまった。そんなとき必要なのは、心配事の中身にとらわれず、たとえば「これは苛立たしい考えだ」というふうにラベルをつけて、頭から過ぎ去らせることだ。
実行するのは決して簡単ではないが、この方法を身につければ、感情のコントロールはきっと容易になるはずだ。このマインドフルネス瞑想法にはまた、感情的な出来事への反応をつかさどる前頭前野の回路を強める効果もある。