なかなか興味深い本
『大人の❝かくれ発達障害❞が増えている』
1万年前に完成したと言われている現代人の脳は、本来は完成した頃(1万年前)の周囲の環境に合わせて発達し、それに適した機能と構造を持っていると考えられるのだそう。
つまり、当時とは大きく違う食生活や居住環境、睡眠障害、テレビやパソコンの見過ぎ、そして、スマホによるゲームのやり過ぎが脳の発達に影響を与えていることで、発達障害が増えているというのだ。
ところで、一言で発達障害といっても様々な種類があることをご存じだろうか。
ADHD(注意欠如・多動性障害)
AS(アスペルガー症候群)
LD(学習機能障害) など
正直なところ、私はこれらの名称について知ってはいるけれど具体的なことを知らずにいた。
そもそも発達障害と言われる疾病は、また別のものと思っていたくらい、知らないでいた。
例えば、アスペルガー症候群。
共感性や社会性が欠如しており、具体的には、空気を読めず、その場にふさわしくないことをいきなり言ってしまう特徴があるそうだ。
本書で挙げられている例を幾つか紹介
①前から歩いて来た太っている中年女性に向かって小学生が言う
「お母さん、(指をさして)あのひとデブだね」
②同級生がタバコを吸っているのを見た高校生が言う
「未成年のくせにタバコなんか吸って、先生に言いつけてやる」
③親戚から将来の結婚観について聞かれた大学生が言う
「一時的な感情で結婚する奴はおろか。結婚してそれに見合うメリットが得られるなんて思えない。金と時間の無駄」
④知り合いの母親が亡くなったとき、自分の母親から「〇くん、お母さんが死んだらどうする?」と聞かれた会社員である息子〇が言う
「(冷静に)そんなの、実際に死んでみないと分からないよ」
驚いたどれもこれも❝ありがち❞なことに思えたから。
純粋だったり多少偏屈だったりしたら、アスペルガー症候群ということ?!
何だか、読後感はすっきりしないなー。
本書では、発達障害は万病のもと!として、様々な障害についても触れられているので、生きづらさを感じている方は一度読んでみられてはいかがでしょうか。
アラフィフ、今日もそろりと生きてます。