私の勤務先は、主に認知症患者をケアする閉鎖病棟。

 

なぜ❝閉鎖❞されているのか?

 

患者さんの多くはADL(日常生活動作)が高めで離棟(脱走)の可能性があるからだ。

 

病棟で過ごされる患者さんは高齢者ばかり。

 

深刻な人手不足が続く中で思うことは、尊厳優先の看護・介護を実践出来ている施設は、この日本にどれだけ存在するのだろうか?ということ。

 

私の勤務先が効率優先であることは明らかだ。

 

「便所~!」

「おしっこ~!」

「うんち~!」

 

このような患者さんの声がフロアに響くことは珍しくない。

 

トイレに行きたいと訴える患者さんの全てがADLは低くオムツ使用、既に自身で一連の排泄行為は行えず、介護者1人では対応の難しい方ばかり。

 

50名近い患者さんのフロアでの見守りを1人ですることが当たり前の職場にあって、2人もの介護者が各持ち場を離れることなど不可能なのだ。

 

結果、オムツの中にしていただくことになるのだが、私は先輩職員のように患者さんに向かって、「オムツ(の中)にして」とは言えない。

 

「今この場を離れることが出来ない」と繰り返し説明し謝ることしか出来ないのだ。

 

 

アラフィフ、今日もそろりと生きてます。