以前から、してみたかった髪型がある。

 

その日、席に案内された私はスマホに保存した写真を見せ、リクエストした。

 

「バカリズムさんの髪型にしてください!」

 

困り顔の美容師さん。

 

私の頭や顔の形、髪質では再現は難しいと言う。

 

「そうかな、とは思っていました」

 

「けれど、ずっとバカリズムさんの髪型に憧れていて」

 

「似合う髪型にしたいのではなく、この髪型にしてみたいんです」

 

と、熱意を伝える私。

 

「イメージに寄せるよう、やってみます」と、美容師さんはもう一度写真を確認し、カットし始めた。

 

チョキチョキ、チョキ、チョキチョキチョキ…

 

来店時の長い髪は、どんどん短くなっていく。

 

正面の鏡でカットの様子を見ながら、出来上がりが楽しみでならない私。

 

全ての施術が終わり、美容師さんが私に言う。

 

「写真までお持ちいただいたのに、イメージに寄せることが出来ず、申し訳ありません」

 

手鏡を借してくださり、サイドとバックも見てみる。

 

どこを見ても、残念に思う所がない。

 

大満足!

 

プロの腕に、思わず唸った一日だった。

 

 

アラフィフ、今日もそろりと生きてます。