20代の頃、週末だけ仲居の仕事をしていた時期がある。

 

きっかけは、温泉郷を舞台にしたTVドラマに出てくる仲居が大抵ワケありだったことに「実際は?」と、関心を持ったことだった。

 

ある日、たまたま手にした雑誌に、その求人は載っていた。

 

電車とバスを乗り継ぎ辿り着いた先は、四方を山に囲まれた平家落人伝説の残る温泉郷だった。

 

そこで知ったこと。

 

それは、あながちTVドラマは間違っていないということ。

 

当時の私には理解が追いつかない話ばかり。

 

辛い過去を背負っている人、事情があり逃げて来た人など様々だった。

 

その後しばらくして大失恋を経験するのだが、哀傷を負った後で働いていたら、また違った思いで彼女たちの話を身を入れて聴けたかも知れない。

 

 

 

アラフィフ、今日もそろりと生きてます。