その図書館にはテラス席がある、
等間隔に並べられた手彫りの木の椅子たち。
腰痛持ちの私には、直角の背もたれと固い座面が少し辛い。
晩夏の夕刻。
昼間の暑さは落ち着き、吹く風が心地よい。
蝉の声をBGMに、読書を楽しむ。
そして今、晩秋の頃。
夕刻ともなると昼間の暖かさは去り、日に日に肌寒さを感じる。
読書の合間に時々顔を上げ、町の向こうに広がる赤や黄に色づき始めた山々を眺める。
ふと目線を近くにやれば、他の利用者の姿が目に入る。
各々、一人時間を過ごしている。
春に利用したことはないけれど、きっと、春・夏・秋どの季節も穏やかな時間がここには流れているのだろう。
アラフィフ、今日もそろりと生きてます。