「身が汚された思いだわ」
昨晩、魔王城に泊めてもらった恵美。
借りた1000円。それは返せばすむことだけれど。
一宿の恩義はすぐには返せない。
しかもあろうことか、安心して熟睡してしまった。
何故、よりによって魔王城で。
よりによって宿敵の世話になって。
日頃の生活を見て、
害がないと思い込んで、
気を許して、
知らず自分の方がとりこまれてしまったのじゃないかという不安に駆られた
という感じなのでしょうか。
だから自分は蚊帳の外と思い込んでいたところ。
なぜが身元保証人にされたあたり、もうご愁傷さまとしか。(笑)
しかも真奥たちにしてみれば木崎店長に迷惑をかけるわけにいかない、でも勇者ならば迷惑かけてOK。
なぜなら、
「そりゃ、お前。魔王ってのは勇者に迷惑かけてナンボだろ?」
となればねえ。(笑)
それも害意を伴うなら殺意もわこうが、
こうもあっけらかんと「いーじゃん減るもんじゃなし」口調で言われれば、行き場のない怒りしか出てこないよね。
そして、「倒すのは私よ」と再度宣言するも公衆の面前でと指摘されて、そそくさと退散するあたりカワイイのなんの。
そのころのちーちゃん
・「気を付けなさいよ」の言葉に思いっきりキョドった後、横にゴロリ。
・鏡の前でワンピを着て気合十分。
・はぐれないよう手を握ってもらえる。
「ですよね~。なんかわかってました」
一方、真奥。
ちーちゃんに相談を受けてデートに。
一通り話を聞いたのち、普通にアドバイス。
恵美の監視付きになったけど、別に悪いコトしているわけでもなし、無事にやり過ごせると思っていたところ、ちーちゃんが告白モードに入ったため一挙に修羅場モードに突入。
しかも恵美はちーちゃんに「真奥さんの元カノですか?」と言われてズブズブに。
そりゃ、本来普通に宿敵だったところが、恋人(路上で刃情沙汰)→身元保証人→元カノのコンボでは、カルシウム不足でなくても怒りたくなるよなあ。
しかも怒りのあまり間が発生したことで、ちーちゃんには図星だと勘違いされる始末。
おまけに、勇者と魔王なんて口に出せないから、
「簡単に語れるような間柄じゃないの!」
(誤訳:深~い関係だけれど、あなたにはお話しできないのよ、残念ね)
となれば
「自分のほうが真奥さんと親密だと言いたいのですか!?」
「どうしたらそう取れるのよッ!」
「そうとしか取りようがありませんッ!」
という流れになるわな。
しかし、ここでいきなりに地下街の崩壊。
地下に閉じ込められることに。
そして真奥の魔力復活。
この二重の緊急事態に恵美は聖剣で対抗しようと考えるが、それを知ってか知らずか真奥は恵美に無防備に背中をさらし全員を助けるために魔力を使いだした。
魔王が人助けをする?
この異常事態に恵美は驚愕するのだった。
恵美にしてみれば、自分は仲良くなりたくないのに、周囲が仲良しだと思われて大迷惑。
はたから見れば別にそこまで毛嫌いすることないのにという感じですか。
そんな恵美の表情や挙動にいちいち笑える話でしたねえ。