1971年、アメリカの写真家W・ユージン・スミスは「ライフ」誌に掲載された数々の「フォトグラフィック・エッセイ」で有名になるが、酒びたりの隠遁者となっていた。別の仕事をしていたスミスは、情熱的な日本人翻訳者のアイリーンから、水俣を訪れて水俣病を撮影・記録するよう促される。スミスは、地元の警察や政府の共犯者である企業の貪欲さがもたらす破壊的な影響の正体を暴くために最善を尽くすことをついに確信する。水銀中毒と水俣病による沿岸地域の被害を記録するために、彼は日本の水俣を訪れた。水俣病は、化学会社チッソが引き起こした産業公害が原因であった。ミノルタのカメラだけを持って強大な企業に立ち向かい、スミスは壊れたコミュニティの信頼を得て、この物語を世界に伝えるための画像を見つけなければならない。しかし、スミスは現地で厳しい報復を受けることになるが、この報道によって、彼はフォトジャーナリズムの象徴となる。

ジョニー・デップのスキャンダルもあってイマイチ成功(興行的に)しなかった作品
ユージン・スミスに扮したデップは言われなければ わからないくらいに似せている
事実と違う表現もあるが 事実を隠蔽する巨大企業VS庶民をクローズアップ対比が明確だ

発覚する10年も前から 原因をわかっていながら 工業廃水(有機水銀)を垂れ流していた企業
薬害とかそういう事件は尽きることがない

私が小学生だった70年代=公害は身近にあった
実家の裏を流れる川は上流に石灰鉱山が当時あって 採掘後の石灰石を洗う?のか鉱山から下流の川は 実家から下流100mの他の川と合流する地点まで生き物が一切いなかった(強アルカリ)
山村部に住んでいたにも関わらず子供達(私も)は川には入らず(歩くと川底から沈殿した泥の石灰がが浮いてくる)時には川全体が乳白色になる
まあ 石灰だから健康被害はなかった??のかもしれないが
全盛期だったころに生まれた私の同級生は40人のうち女子が6人しかおらず
大人になってからもあの不均衡さは??普通なら男女比はほぼ同じハズなのだが
あとは看護師になってDrからこの地域は異常に尿管結石の患者が多いと・・・
チッソと同じく 地域のはとんどがこの鉱山に仕事が関係しており 住民は依存していた
(私の家は祖父が農協職員 父は金型技師で関係がなかった)
鉱山は閉山したし 廃水に対する規制も強化されたためか 私が高校生くらいの時には魚が住める川になった(魚を放流とか努力した結果だ)

現在 政治を動かしているリーダー的立場にある人はみなこの時代小学生や中学生だった
ニュースは1970年=大阪万博 1972年=札幌冬季オリンピック
子供達にはいいと思うニュースばっかり流されてた

エンドロールで2013年 日本政府は「水銀問題は終結した」と発表(安部政権)
終結してるわけない=まだ被害者は生きている

福島原発は廃炉の予定なんて全然めどが立っていないのに 廃炉まで皆様に寄り添います
汚染水の海洋放出
「皆様のご理解を得たうえで」・・・文書まで残ってるのに
東電「政府が理解を得てると考えます」
しかもこれから30年近く流すらしい・・・・大丈夫か??
半減期は12年・・・半減期は0になるわけじゃない

基準以下の濃度だから大丈夫?
この映画でも社長が言う「PPMってご存じですか・・・ごくわずか=ほとんどない」

もう 死んじゃうから関係ないよって思ってるこの国のアホ政治家とか
まだまだ物欲に支配されてる おじさん おばさんは観る必要があると思う

次の世代が安全に暮らせるようにする使命ってもんが年寄にはあるんだよ