この日は珍しく 夫に買い物に誘われていた

夫はしばらく禁酒していたが 暑さを理由に飲酒を再開
(アルコール依存者のスリップってやつ??)

家に戻ったら
夫が「安部さん 撃たれちゃったらしいよ」

マジ驚いた 銃撃・・・・ここは日本だよ

かなり素早く(心肺停止状態であると公表された)

心肺停止=呼吸と心臓が止まってる状態

こういう場合は分刻みで救命率が下がる 30分以上経過したらほぼ0%

私は以前 新聞の1面に載ったことがある(背中だけ)
この時は 奇跡の生還だったけど(しかも一般人)
明日で遭難者の捜索を打ち切り(大々的な)予定とのことで ローラ作戦でやるから
遺体(もう亡くなってると思われていた)の収容に協力して欲しい

遺体を救急車かヘリで運ぶか議論のすえ 警備(マスコミに撮影されないため)
の都合上(ヘリから降ろすなんて ルーターの風がすごくて無理だから)救急車にして
その会合に参加したのは院長・副院長・私の3名だけ3人で搬入経路や必要人数の確保の計画を立てた・・・結果 まったくスクープを撮らせなかった

公立系の病院はこういう事態に備えている 記者会見も行った

元の話に戻るけど

夫が「小渕さんの時みたいに 後継者の名前を言って意識が無くなったとか言うかもね」
マスコミや関係者から「救急車の乗るまでは意識があった」とか・・・

もうこの頃には倒れた時の写真が公開され(とても意識があるようには見えなかった)

救急車からDrヘリへの移動は完璧だった=何も見えなかったから

ヘリから病院へ
ここで バッチリ くっきり 報道機関のヘリにがっつり撮られてしまった

ここで 確信した「もう 蘇生とか救命とか出来ない(してもダメだ)」

理由はすごく簡単で ヘリから病院のエレベーターに行くまでの間 ストレッチャー
の周りにいる人数が少なすぎることと点滴が1ラインしか見えない 人工呼吸器らしきものも確認できない

1度だけヘリ搬送に医師と付き添ったことがある(ヘリ搬送は結構多かったが 私は責任者なので普通は行かない)
全身やけどで(首から下全部熱傷)熱傷ユニットを持ってる大病院へ搬送
受け入れる側の医師や看護師などスタッフが大勢駆け寄って来た
一応無線で医師が相手側に情報を伝えてるんだけど 自分の目で見ないと=確かめないと気が済まない人種なのだ

奥さまが到着されて すぐに死亡が発表された
これもよくあることで 一般的には2時間以内で家族が来られる場合(不慮の事故や病気)家族に説明して死亡を告げる

病院側の記者会見(とても興味があった)
個人的にはすごく真面目でウソが言えない誠実な医師だなとの印象を持った

Q1 現場での救命処置(AEDの使用)は効果があったのか
A1 私は現場にいないのでわかりません(発言する立場にない)

あとは 到着時にすでに蘇生できる段階じゃなかった
死因は失血死です 輸血を多量(100P=ビックリ)にしながら 止血を試みましたが
止血できませんでした

ネット上ではそんなに出血してたように見えないと言う話も出ているが
Drが首に2か所の銃創と左肩に貫通した銃創 左胸部に内出血痕
首から侵入した弾丸?が心臓の壁を突き破り心臓の壁に穴があいて・・・

外に出血したわけで無くて 胸腔に大量出血(平たく言えば体の中で大出血)

夫が「輸血100pってすごいよな 1p=200mlだから20L?」

私「それは違うかもよ 普通の輸血は血が固まらないように処理してるから 血小板輸血とか多分してるし それは200mlより少ない量だから」

しかし結果的に止血できなければいくら輸血したって効果がない

アメリカでは「暗殺」と報道されたらしいが
私も「暗殺」???

良くも悪くも スゴイ政治家だったことは間違いない

安部前総理大臣の ご冥福をお祈りいたします