その存在に出逢えた瞬間
芽生えた確かな感情…

せめて心で繋がれたなら…
支えることができたなら…と
初めてであるのに
どこか懐かしく…同時に
心を鷲掴みにされたような
不思議な感覚に包まれる…

それからというもの
奥底にあった魂が存在を主張し
あらがえない程の強い意思で
上下左右に暴れ出す…

心が震えるような赤…
止めどなく溢れ出す青…
希望を夢見る一瞬の白…
負の思考が支配する灰色…
様々な色合いが
容赦なく次々に入り乱れる…

そうしている間にも
時間は刻々と過ぎているのに…
人生は前へと進んでいるのに…
しかし
長い時間の持つ意味は
たくさんの弱さを思い知り…
たくさんの気づきへの導きと…
たくさんの努力を重ねなさいと…
全て必然の時間であったと
目に見えぬ己の魂と慰め合う…
一方で
その姿を遠くから見つめるとき
子どものような緊張感…
不思議に癒される安心感…
同じ空間を共有している幸福感…

与えられた空間は一瞬であっても
まるでスローモーションのように
はっきりと鮮明に刻まれた
ひとつひとつの記憶…

どこかで夢物語だと
わかっているのかもしれない… 

きっと…傷つけないようにとの
心遣いであるのかもしれない…
そんな優しさにあぐらをかき
この想いに
終わりを見ようとしないできた
何年もの歳月…

もう少し…
まだほんの少しだけ…
ただひっそりと
佇んでいてもいいですか…

その空間に…