普段は、目の前のことに精一杯で兄のことや小学生時代を思い出したりしません。





でも、娘が小学生になってから

ランドセルとか

体操服とか

教科書とか

リコーダーとか


を見ると、一気に自分が小学生の頃に引き戻されました。






息づかいとか苦しいくらいの鼓動とか声とか感触とかが、鮮明に蘇ってきました。






兄の笑顔や笑い声や、後ろ姿。

悲しそうな顔や怒った顔が次々と思い出されて、胸が苦しくなります。涙が出ます。





小学生の頃、毎日毎日が辛かったわけではないです。

楽しい時間も沢山ありました。






でも…

兄との思い出が黒く光っていて、それが1番強い記憶です。









感情としては、ひたすらの孤独です。








友達や先生に話そうとは思いませんでした。

妹は小さくてまだわからないと思いました。



父は兄をいない存在として捉えているように見えました。

母は、兄の味方でした。

いつも兄が傷つけられないか守っている感じでした。






ただ、両親共に、兄は他の人と違うということ、つまり障害があるということを

見て見ぬふりをしているように思えました。


絶対に口に出してはいけないような気がしました。







私は兄に感じる負の感情を誰にも話せず、苛々したり自分を責めたりを繰り返し繰り返し、永遠に繰り返しました。



兄が居なくなればいいと思う一方で、

やはり兄が大好きでした。




救いたいと思えば思うほど、それができない無力さを感じました。