かぐや姫 | noonオフィシャルブログ Powered by Ameba

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高畑勲監督の"かぐや姫"を一昨日観た。

今、区役所で、私のお気に入りのお迎えのシーンで流れていた、カリプソ?バリ?、、、とにかく、なんとも摩訶不思議な音楽に少しだけ似た音楽がBGMで流れていたので、
ふと作品のことをブログに書きたくなった。


それにしても、二日経った今も、ずっと作品のことが頭から離れない。
色んな意味で、突き抜けた作品だと思った。

物語そのもののことはじめ、絵の世界、かぐや姫はじめ、それぞれの人物の心の描写、全て含めて。

かぐや姫の心理状況を、とてもとても丁寧に描いているので、姫の心の中に入り込んでいけるから、なんとも切ない気持ちになった。
かぐや姫だけでなく、翁も母親も、それこそ言い寄る官僚達の人間模様も、みんな全て、それぞれの人となりがとても丁寧に描かれているので、共感できるか否かは別として、人間観察できる所がまた面白い。

それに、やはり改めてこの大昔に書かれたかぐや姫の存在って、凄すぎるなと思った。


神秘的で摩訶不思議な物語。


宇宙とか神様の存在のこととかが、
この物語では、とても自然に当たり前のような存在として描かれている。

桃から生まれたり、一寸サイズのヒーローだったり、
なかなかユニークで飛び抜けた物語は大昔から色々あるけれど、


宇宙人かあ。。。。。(正確には月の人(人!?)だけど…)

その存在を、昔の人は当たり前のように感じて生きていたのかなぁって、こんなお話を大昔の人が書いちゃうと、そう思ってしまう自分がいる。


とにかく、日本最古の物語に、どっぷり魅せられてしまった!


それもやっぱり、高畑勲監督だからこそだと思った。
この物語を、美しく躍動感溢れるシンプルな絵世界で、かぐや姫の心の内を描いた作品に仕上げた監督の凄さに感動した。


どのシーンも、大切に目に焼き付けたくなるくらい素晴らしかった。

絵の色彩やタッチ自体もそうだけど、人間はじめ、生命宿るもの全ての美しさ(良いも悪いも全て含めて)を、たくさん伝えてくれる作品だった。

鳥肌が立ったし、自身にも重ねて考えさせられたりするシーンもあって、大事なメッセージが詰まっていた。

3時間近くあったが、飽きるどころか、片時も目が離せないほど素晴らしい映画だった。


まだしばらく、映画の余韻に浸りながら過ごしたいと思う。