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ヌードルス2号

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私の書斎にはこれまで書き溜めた膨大な数のノートがある。ビジネス、プライベートを問わず何でも書きつけておくノートだ。

物忘れがひどくなった昨今、ノートに様々なことを書きつけておくことは、それなりに意義深いことなのだが、同時に危険もはらんでいることを最近頓に感じるようになった。何かの拍子にそのノートが証拠物件と化すからだ。

私の仕事は輸入商だ。怪しいビジネスをしているわけではない。が、どんなビジネスでも遂行するにはそれなりに秘密がつきまとう。女性とのデートにしてもそうだ。そんなことを一々ノートに書き綴っていたら、自ら秘密漏洩を推進し、いざという時の証拠を残すようなものではないか。

田中角栄さんもある時から一切メモを残さないようにしたという。ちょっとしたメモが検察側に証拠として押収され利用されるからだ。

そんなわけで、私も長年の習慣を放棄することにし、大事なことはすべて私の頭だけに留めておくことにした。

「悪い事をしていなければそんなこと気にしないで済むのに」と若く純粋な方々はお考えになるかもしれない。おっしゃる通り。しかし、私は秘め事の誘惑に抗う自信はない。

不倫はそれが秘め事である故に燃えるのだ。そもそも恋愛は秘め事の方がうまくいく。親に内緒、友達に内緒…そんな状況の方が楽しく、互いの結束も増す。

もちろんこのブログで私の秘め事を洗いざらい記すなんてバカなことはしない。だが、匿名性というのは魅力だ。ノートを書き綴ることがなくなった今、それに取って代わる心の浄化作用が必要だ。

私の秘め事をこのブログに記したとしても、他人には何の価値もないだろう。

秘め事は隠しておくからこそ秘め事なのである。しかし、その秘め事が楽しければ楽しいほど、他人に知ってもらいたくなり、隠しておけなくなるのも事実だ。

秘め事は永遠のパラドックスだ。