こんにちは烏丸です
先日仕事で大雪の秋田へ
東北道からの秋田道
那須あたりから雪です
平泉から秋田道は吹雪ですよ
時折本当に何も見えなくなるんですよ
常にタイヤが滑ってる感じなんですよ
私たち関東人は雪はNGなんですよ
関東ではちょっと積もると
電車だって
車だって
人間だって
みんなみんなマヒなんですよ
パニックなんですよ
マイカーをスタッドレスに替えたって
去年は1度も雪踏んでないんですよ
恐怖でしかないんですよ
がしかし人間とは凄いもので1、2時間すると慣れるんですよ
さっきまで命の危機を感じながらビクビク運転していたものが
目つぶってもいけんじゃね?
くらい調子乗っちゃうんすわ
その思い上がりがいかんのです
秋田市街の路地の真ん中で見事動かなくなりましたよ
何をしてもタイヤがツルツル回ってダメです
タイヤ周りをスコップで掘っても全然ダメ
通りかかる車はみんなUターンして行きます
まあトラックが狭い路地で横向いて止まってたら誰も手伝わないよなー
と思ったその時
ブロロロォォォ
大きな除雪車に乗ったお兄さんの登場です
何ともイケメンな笑顔で
押しますよー
もう私が女だったらこの場で抱かれてもいい秋田人NO.1ですよ
向こう側から押すんでぐるっと回ってきますよー
そう素敵な笑顔で言い残してバックして行った
もうお兄さんの顔の周りにはキラキラと星が出ているかのような輝き
本当にありがたい
何かお礼をしたい
しかし何もない
現金を渡そうか
でも現金はちょっと違うか
そういえば数年前も都内で同じようなことがあった
雪の日に信号待ちから発進できないでいると
どこからともなく職人の格好をした10代であろう若い子たちが3人
まるで聖闘士星矢のスカイ聖闘士かのように路面の雪の上を滑りながら現れ
車を押してくれて
颯爽とワゴン車に乗って去って行った
咄嗟のことでお礼しか言えなかったが何か渡したいと思い財布を開いた
万札しかない
美味しいものや
お酒
趣味の物や
欲しいもの
あんな物やこんな物
色々思い浮かんだ
悪魔が囁き出した
いやだめだ
この感謝の気持ちには代えられない
1万円を握りしめワゴン車を追った
結局振り切られて渡せなかったが
その時色々と考えた
なんとしてもこの気持ちを形で表したかった
だがしかし逆にお金を渡すなんて失礼じゃないのか?
きっとそういう気持ちでやったわけじゃないだろうし
だったらアナタが次困ってる人を助けてあげて下さい的な
ドラマで出てきそうなセリフが浮かんだ
気持ちが落ち着いた
1万円も返ってきた
オールオッケー
と、その時
イケメン除雪車を待っている私に
目の前の家から出てきたおじさんが話しかけてきた
タイヤか?
ああまた助けに来てくれたのか
アイラブ秋田
冬タイヤか?
はいスタッドレスなんですけどハマっちゃいまして
でも除雪車の方が押してくれるんで大丈夫ですよ
すいませんねー
わざわざ雪の降りしきる中申し訳ない
I LOVE 秋田
するとおじさんは
まああれだ
簡単に言うと
うるさいんだよ
ブンブンやってんじゃねえ
そう言い残すと家の中へと消えていった
無事イケメン除雪車に押してもらい
深々とお礼をし
最高の笑顔で走り去ったお兄さんの背に
次困っている人いたら必ず助けると誓いましたよ
が
なんか釈然としないのですよ
そうイケメン除雪車とイケメン除雪車の間に入ってきたあいつですよ
確かに私が悪いのかもしれないけど
何だかすごく悲しい気持ちになりましたよ
イケメン除雪車さんごめんなさい
あなたが最初に声をかけてくれた時と
ぐるっと回って帰ってきてくれた時の私は違う人間です
もうあの時の私ではないのです
あの短時間で心に闇を持ってしまったのです
この冷たく降り注ぎ積もりに積もった雪の
奥底に埋められたかのような闇
なんだか秋田の表と裏
光と闇を見たような
そんな秋田の雪の日でした
