イギリスでEU残留か離脱かを問う国民投票が六月に実施され、EU離脱派が過半数を制したが、私はこの結果を予測していた。

 

なぜ、EU離脱派が勝つと考えたのか。その主たる要因としてあげられるのは、今までの政治統治システムへの反発である。統治システムの中枢を奪ったEUから離脱することは当然だと、イギリスの有権者 (経済でいえば買い手) が判断し、この流れに対して、政府、ならびに今までの既存勢力 (経済でいえば売り手) は抵抗ができないと見たのだ。事実、その通りになった。

 

これは政治面でもデフレが強くなっているとたとえることができるが、イギリスに限った話ではない。 他のEU諸国でも同様の流れがある。「ドミノ倒しでEU離脱が起こるではないか」と騒がれるのは、その事情を如実に物語っている。