ふ(3年前の話)

私は、再び乳がんになり、対側もまた切り取ることになってしまいえーん「再建をしよう」と思うことで、自分をなんとか建て直してきた。
始めから再建をすることありきの治療だったから、全てを早く終わらせて、日常をとりもどしたかった。
だから、2年経口抗がん剤を飲むことを拒否して、3か月で終わるTC療法を選択したのだった。

そんな、再建を早く終わらせることにこだわっていた私は、抗がん剤治療期間中には、次の再建のスケジュールを決めていた。

あの当時は、シリコンによる再建が保険適応になったばかりで、メディアでも、アラーキーの写真集が取り上げられたり、世間でも度々話題になっていた。
一方で、急に、再建手術を受ける人が増えたこともあって、充分に手技が熟達していない医師が手術をして、上手くいかなかった例も増えていることなども、耳にした。

私が再建希望であることは、もちろん、乳腺主治医は知っていて、抗がん剤治療が終わったら、同病院の形成を紹介する手筈になっていた。その病院の形成でも、遅ればせながら、私の手術の半年程前から、需要に応えて、乳房再建をする形成外科医が来ていた。

だから、普通の流れなら、その先生に再建していただく流れだったのだけど、正直、私は、その形成外科医を信用していなかった。
幸いと言うのか、東京地区の病院ならほぼ通える所に住んでいるので、多少遠くても、自分で先生を探して、再建する病院を決めようと思っていた。(乳腺の病院に対しては、少なからず不満もあって、もっといろいろ調べて決めれば良かったという思いもあって、再建の病院だけは、納得いく病院を選びたいと思っていたのだと思う)

インプラントか、自家再建か…。

自家再建の先生のところは、すでに初診を終えていた。

インプラントの先生は、Nクリニックではないが、とても有名な、Bクリニックにした。Bクリニックの予約は、案の定、超多忙な先生なので、3カ月先で、抗がん剤最中の8月の終わりだった。

広背筋再建の先生の2回目の診察予約日の直前だった。

(続く)


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