(´;ω;`)三菱商事とか、超がんばって内定もらってたらどうなってたんだろう。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)おれ~の名~は豊須~♪

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)どうしたんだいのん夫くん。

 

(´;ω;`)ぬっ、豊須さん・・・すいません、仕事中にぼーっとしてましたおね。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)いやいいのさ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)もしかして、五大総合商社とか興味があったのかな?

 

(´;ω;`)は、はい・・・。でもマラモバイルで働くことに疑問があるわけじゃないですお。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)分かっているよ。のん夫くんは一生懸命やってくれているからね。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)こういう時は、五大商社に入るのがどれだけ難しいか、数字で捉えてみるとスッと気が楽になるよ。

 

(´;ω;`)は、はい。数字で捉えるんですね。どんなふうにですか?

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)五大商社に入るのは当然かなりハイスペックな優秀さと、ビジネスモデル開発への強い想いが必要だ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)ビジネスモデル開発というのは、これまで情報流も商材の流通も無いところに、パートナー企業や協力者のもとに足を運び、商材も情報もお金も人も行き交う形を作り、なおかつ社会にインパクトを与えていくということだ。商社は様々な機能を持っていると言われるが、それらの機能はビジネスモデルを作るということに使われるわけだ。

 

(´;ω;`)はい。

 

(´;ω;`)そういえば、学校のOBで「商人になりたい」という志望動機で総合商社に入った人がいますお。就活のとき、その人の志望動機書も見せてもらいながら、指導してもらったことがありますお。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)いい経験したね。そうだろう。つまりそういう志向を持つ人が、総合商社と親和性が高いということだ。商人になりたいという言い方でその人は志望動機をまとめたということだけど、総合商社の人からすればそれは、自分たちと親和性が高い志向、即ちビジネスの流通ルートを1から作ることに熱意とワクワクを持っている人間、という風に映り、評価されたから内定を得られたんだろうね。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)ちょっと話が逸れるけど、ビジネスモデルを1から作っていく場合、どんな人がそれに向いていると思う?言い方を変えると、大手総合商社の人って名門大学の体育会主将クラスが典型だが、学力も高くて頼れるスポーツマン風のイメージがあるけど、なんでだと思う?

 

(´;ω;`)ビジネスモデルを作っていくということは、それまで接点が無かった人に実際に会い、「こいつの言うことならその話のってやってもよさそうだ」って思ってもらわないといけないですおね。つまりそのためには礼儀正しくバイタリティに溢れ、かわいげがあり、頭の回転が速く説明もてきぱきして、上下関係を重んじ接待から事務仕事から提案・交渉などなど、多方面で「こいつなら大丈夫」と思ってもらえるキャラクターでないといけないってことですおね。こいつなら大丈夫=こいつの言うことなら信用して任せて大丈夫、って意味ですお。

 

(´;ω;`)つまりそれに最も近いのが、名門大学体育会の主将経験者なんだと思いますお。

 

 彡⌒ミ

(´ ゚ω゚`)やるねえ!きみ!!

 

 彡⌒ミ

(´ ゚ω゚`)そうだよ!そういう人間じゃないと務まらないから、そういう人間だけが内定もらうことになるんだよ総合商社は!!

 

(´;ω;`)おかげさまでどういう人物像を求めているのか、自分の中でもやもやしていたものが自分の言葉で説明できましたお。ありがとうございますお。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)いやいや、本当にいい洞察だよ。魅力のある仕事だけど結局どういう人間が五大商社の一員になれるんだ、っていう疑問とずっと闘ってきたんだよね。君の長い格闘時間が見えるようだ。

 

(´;ω;`)これだけの要件を揃えている人間となると、当然のことながらかなり「なり手」が少ないってことですおね・・・それが競争の厳しさの本質ってことかと・・・。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)そうそう、そうなんだよ。そしてその「なり手」の少なさこそ、さっきの話に戻るけど「数字で捉えてみよう」ってことにつながるんだよ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)どういうことかっていうとね、まず総合商社の単体従業員数から考えてみよう。全部で何人か概算できるかな?

 

(´;ω;`)はい、えーと三菱商事が確か単体従業員数6千人なんですお。だから五大商社だと概算で6千×5社=3万人が、五大総合商社マンの総枠ということになるんじゃないでしょうかお?

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)いいと思う。3万人が総枠で、その椅子取りゲームをするってことだ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)じゃあ次。3万人って日本の人口の何%だと思う?

 

(´;ω;`)えーっと日本の人口を1億2千万人と仮定すると、3÷12,000×100=0.025%ですお。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)そのとおり。つまりかなーーーーり限られた人間しかトップ5社の「商社マン」になれないということだ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)入るのが難しい企業って五大商社・外資金融・外資コンサル・大手デベロッパーなわけじゃん。商社以外の3業界もトップ企業の総枠で言えば同じぐらいの規模だとすると、やはりこれらのトップオブトップ企業に入るには、日本全体の上位0.025%×4業界=0.1%に入っていなきゃいけないということだ。これってどうかな?

 

(´;ω;`)同年代だけじゃなく全年齢無差別の上位0.1%ですおね。東京一工に入るには全受験生の1.5%ほどと言われていますから、全人口の0.1%はその15倍難しいってことでおね。

 

 彡⌒ミ

(´ ゚ω゚`)E!!E!!EE JUMP!!!いいよそれ、その分析だよやってほしかったのは!!!!!

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)ふう、冷静に話すと、そういうことなんだよ。「大学受験する人」という限られた土俵の中で上位1.5%に入るのでもかなり難関だっただろ。でもトップオブトップのエリート難関企業に入るってのは、それよりもさらに広い土俵の中で15倍厳しい倍率の競争になるんだから、相当な上澄みでなければならない。

 

(´;ω;`)はい、僕は確かに東京一工の一角に入るのでかなりしんどかったですおね。でもそうすると、「受験生として上澄みの連中」の中でどの程度さらに上位にこなきゃいけないのか、ってのも気になりますおね。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)ふふふ、ちゃんとそこまで考えているよ。数字で捉える話は全人口の中での話と、その話の2本立てなのさ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)三菱商事の6千人を勤続年数として40年で割ってみようか。するとどうなる?

 

(´;ω;`)えーっと6千÷40=150人なので、五大商社に入れる新卒の人数は150×5=750人と概算できますお。

 

(´;ω;`)そして五大商社はほとんど東京一工+早慶が占めていますお。ただ話を簡単にするために早慶からの内定者は一旦無視して、東京一工が750人の枠をほとんど占めると仮定しますお。

 

(´;ω;`)東京一工の学部の1学年あたりの学生数を考えますお。東大が確か3300人、京大がそれよりちょっと少ないですお。だから概算で、東大+京大で6500人。一橋が4学部で1100人、東工大は900人ぐらいだったと思うので一橋+東工大で2000人としますお。つまり東京一工の学部1学年の人数は8500人。

 

(´;ω;`)8500人だけで仮に750人の枠を争うとなると、750÷8500=8.8%。つまり、他の大学からの志望者を考えない状態で、すでに上位10%どころではない競争になっている、ということが言えますお。

 

 彡⌒ミ

(´ ゚ω゚`)EEねえ!!!おじさんが言いたかったこと全部言われちゃったよ!!!!

 

(´;ω;`)先ほどのトップオブトップ難関就職先の考え方を踏襲して、トップオブトップの新卒入社総枠としては8.8%×4業界=35.29%。ただここに、当然ながら早慶上理や東京外国語大やICU、国際教養大学、東大京大以外の旧七帝大、院生、海外大学などの猛者も参入してきますお。だから結局トップレベル大学の上位35%どころではなくて、多分ですけど上澄み優秀層の学生の中でも更に絞り込まれた上位5%ぐらいに入らないと、トップオブトップ人気企業に入る戦いには勝てないということになりますお。

 

(´;ω;`)こんな感じでいかがでしょうかお。

 

 彡⌒ミ

(´ ゚ω゚`)EE!!EE!!EEねえ!!!おじさん話すこと無くなっちゃったよお!!!!!

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)まあ細かいことを言うと法曹に進む人間や国家公務員総合職、大手広告代理店も含めてトップオブトップ就職先というものを考えないといけないかもしれないけど、そこまでほじくらなくていいだろう。いやほんとにいい分析だったよ。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)つまり、君は超努力して一橋に入った。そして五大商社に入りたいなら、君の周りにゴロゴロいるような優秀層の中で概算で上位5%に入るアトラクティブな人間とみなされなければならないわけだ。

 

(´;ω;`)腹を決めて上位5%に入る努力をしたのかって話ですおね。あの、絶望とかじゃなくて、すっきりしましたお。大学に入って卒業要件満たすだけでもしんどかったので、とても僕は上位5%どころか、むしろ下位10%ですお。なので、自分が土俵に立ててないことが腑に落ちましたお。

 

(´;ω;`)あえて気丈にふるまっているわけではなくて、文字通りの意味ですっきりしましたお。本当に三菱商事とかに入りたいなら、この数字を追いかけなきゃいけないんだって。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)分析から大事なことをつかみ取ってくれたみたいだね。君が将来、転身するというなら僕は止めないよ。その時は気持ちよく送り出したい。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)しかしすっきり腑に落ちた気持ちで働いてもらうことも重要だし、僕にとってもありがたい。追いかけなきゃいけない数字が見えることで、気持ちに整理が付いたなら最上の喜びだ。

 

(´;ω;`)本当にありがとうございますお。

 

(´;ω;`)あと、追いかける数字をはっきりさせるって本当に意味ありますね。漠然と「難しい」「頑張らなきゃ」って思っているだけの状態がいかに体力を消費し、得るものがないか。よく実感できましたお。

 

 彡⌒ミ

(´・ω・`)ふむそのとおりだ。不思議なもので経営管理がまさにそうだけど、事業部門の人に追いかけてもらいたい数字をはっきりさせると、戦略論とか抜きにして結果が出るようになるんだよ。

 

(´;ω;`)それが我々のような計数部門の役割なわけですおね・・・これからもご指導よろしくお願いしますお。