〓コント「張り込み」

電信柱に隠れる刑事二人

加賀「木下さん、コンビニ行ってきました」

木下「サンキュー」

加賀「どっちがいいっすか?ざるそばととろろそば」

木下「そば!?」

加賀「(小声で)木下さん!声でかいっすよ」

木下「あ~、悪い。いやまさかのそばチョイスだったから」

加賀「ダメっすか?」

木下「ダメだよ。張り込み中に箸つかって食べてる奴みたことないだろ!」

加賀「確かに」

木下「それに麺類なんてズルズル音たてるもんもってのほかだよ」

加賀「すみません」

木下「張り込みの時はあんパンと牛乳買っとけばいいんだよ」

加賀「牛乳はあります」

木下「牛乳とそば食わせる気だったのかよ!」

加賀「ダメっすか?」

木下「きもちわりーよ。もう飯はあとだ。張り込みに集中するぞ」

加賀「はい」

木下「しかし、佐々木の野郎、なかなか姿あらわせねえなぁ」

加賀「ほんとあのアパートから一歩もでないっすねぇ」

木下「まあ、気長に待とうぜ」

加賀「はい」

しばし沈黙

木下「おい、加賀!佐々木のマンションに誰か来たぞ」

加賀「女っすねぇ」

木下「あれは愛人だなぁ」

加賀「まじっすか」

木下「加賀!双眼鏡」

加賀「はい」(双眼鏡で見る)

木下「なんでおまえが見てんだよ!貸せよ!」

加賀「う、嘘だろ?」

木下「なんだよ。どうしたんだよ」

加賀「なんで綾がここにいんだよ」

木下「ん?綾って?」

加賀「最近まで付き合ってた元カノっす」

木下「めんどくせーなぁ!」

加賀「綾・・・好きな人が出来たって佐々木だったのかよ」

しばし沈黙 気まずい木下

木下「おい、ドアが開いたぞ!」

ドアから佐々木が出てきて綾とキスをする

木下「開いてない!ドアなんて開いてない!ははは。開いてないよーん!」(見えないように手をおおきくふる)

加賀「あの野郎!」(拳銃を取りだし佐々木の方へ行こうとする)

木下「落ち着け!加賀落ち着くんだ!もう別れたんだから」(加賀から拳銃を奪う)

木下「耐えれないっしょ!僕が追ってる犯人に彼女奪われたんすよ!」

木下「それは・・・辛いよ」

アパートの中に入っていく佐々木と綾

加賀「にゃろー」

木下「落ち着け。落ち着くんだ」

加賀、携帯電話をとりだし綾にかける

木下「やめとけ」

加賀「でろよ。なにやってんだよ。でろよ」

木下「加賀やめとけ」

加賀「でてくれよーーーっ!」

木下「泣け!今日は泣いていいぞ!泣くんだ!」

二人の背後から声をかけるたお巡りさん

警察「あのー、近所からうるさいと苦情がきてるんですが・・・」


END