僕は大阪に帰ると必ずとは言わないがなるべく行きたいところがある。

 実家と祖母の家と行きつけのそば屋と手際の悪いシチュー屋とミサイルマン西代によく会うラーメン屋と高校時代の野球部が集うジャンクカフェ、そしてbaseよしもとだ。

 やはりbaseよしもとという存在は僕には大きい。

 漫才師として育ててくれた場所。幾つもの試練を与えられ、幾つもの快感を教えてもらい、幾つもの物語を作ってくれた場所だ。

 そんなbaseよしもとの事務所に顔を出し、昔ながらのスタッフと話しているときの事だ。

 ふと壁に貼られたチラシに目が止まった。


『週末よしもと
baseよしもと10周年ツアー』

 おい、おい、なんだこのイベントは?

 2月27日の土曜日だと?

 聞いてないぞ。これだけbaseよしもとを愛しているというのに。

 場所は…なに!?鹿児島市民文化ホール?

 鹿児島?行きたいにきまってるではないか!

 13時からのイベントか…。一体誰が出るんだ?

 おい待て。


 3月13日の土曜日にもあるではないか。


 場所は和歌山市民会館!

 しかも2回公演で12:30からと16:00からだと~!?
 ふざけやがって!全部出たいにきまってる!

 くそ~、こうなったらクレームだ。

 チラシの下の方を見ると電話番号が書かれていた。よし、ここにクレームだ。

[お問合せ]
チケットよしもとインフォメーション
0570-036-912

プルルルル

ピッ

 電話を切った。危ない。間一髪だ。ギリギリのところで冷静になれた。ここに電話しても意味などない。社員に電話をせねば。

プルルルル

ガチャ

「もしもし」
「もしもし○○さん?」
「そうですけど」
「NON STYLEの石田ですけど」
「あ~、石田くんどうしたん?」
「あのbaseよしもとの10周年のイベントってなんすか?」
「あ~、あれは新旧baseメンバーがネタ&コーナーで共演するメチャクチャ楽しいイベントやで♪」

 むちゃくちゃ楽しそうではないか。

「なんでこんだけbaseよしもとを愛している僕が入ってないんですか?」
「入ってるで」
「え?」
「それも3回とも」
「へ?」
「ちゃんとスケジュール確認して~」
「ははは、ははは」


 なんなる醜態。


 てな訳で長々書きましたが、まあ、いわゆる、告知です。

申し訳ない。