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地下鉄の始発。 人気のないホームで待っていると本当に電車がくるのか不安になるくらい静かで、自分が放課後のグラウンドにぽつんと置かれたバレーボールのように思えてくる。忘れ物なのだが、忘れても誰も気にとめない、そんな存在のように。 先程までの静けさを轟音と突風で切り裂いてくれた列車に乗り込むと、各車両に2・3個のバレーボールが転がっている。うとうとしたり、本を読んだり、酒に酔っていたり。忘れ物などではないのだろう。誰かが必要とし、何かの役にたっているのだろう。私だってそうだ。そのはずだ。忘れ物ではない、はずだ。 そんな私は今日忘れ物をした。 白い靴下。 やっべ~!途中で買わなきゃ!