ある日、外出から戻ると
ママンがてんぱっていた。
とりあえずレスキューレメディを4滴飲ませて
話を聞こうとしたところで
ママンの弟(つまり、叔父)から電話。
「なんだよ、いるんじゃねぇかよ!」
おおっと、いきなり暴投。
この姉弟、どっちもピリピリしてやがるぜ・・・と思いつつ
叔父と電話を継続。
叔父は現在 転職準備中、
目指す求人に資格が必要だと言われ
資格を取得するか否かで迷っている。
というか、本人は資格を取る気満々だったんだけど
奥さんに反対されて、電話してきたらしい。
で、うつ家への電話が通じなかったために
勝手に被害妄想 ( 俺なんかと話してる暇ないんだろ ) 満載になってたっぽい。
気にある求人は・・・介護タクシー。
当然運転免許2種必要だが、下手すると1種だけでも成り立ってしまう
現在グレーゾーンの職業だ。
運転免許2種を持っている叔父は、意気揚々と様子を伺ったところ
「 うちはホームヘルパー2級が無いとダメ 」 と門前払いされた、らしい。
実際のところは、年齢もひっかかったみたいなんだけど。
で、イタイ叔父は
「ホームヘルパー2級取れば受かるんだな!」
みたいな勘違いをしている。
ホームヘルパー2級取って落ちたらどうすんだよ!?
落ち着け。まず落ち着け。
求人情報は魅力的だったんだろうけど
同業他社の情報は調べたのかい?
「だって、息子が仕事から帰ってくるの遅いから・・・」
(インターネット調査は息子が担当らしい)
ヲイ。
「もう賭けだな!」
ちがう!
同業他社の募集状況を調べること、
息子ばかり頼らず、自分で調べられることは調べてみること、
賭けや勢いで資格受講や仕事を決めないこと、
自分が納得してから、話を進めること、
夫婦間の意思疎通は、ちゃんと夫婦間で解決すること、
などを、褒めたり煽てたり怒ったりして
小一時間説得。
これを隣で聞いてたママン、
そんじゃなくてもピリピリしてるのに
「 実弟の馬鹿っぷり 」 に怒り心頭。
まぁ、気持ちは解るが。
「 なんで、うちの弟たち(ママンには弟が2人)は、
あんなふうで、計画性無くて、人を頼ってばっかりで情けない!
大黒柱なのに! 」
そうねぇ。
男だから「頼りがいのある大黒柱じゃなければならない」ということは
決め付けるものではないし、得手不得手もある。
でも確かに 大変!困った!助けて!って言うの大好きだね。
で、何かあると頼った人を後々悪者にするだよね。
「 だって ○○ が言ったんだもん!俺悪くないもん!」ってね。
あはは、かわいい~(笑)。
残念だけど、自分のケツを自分でふけないってことだ。
誰かのせいにすることで治めようとするから
最終的には 「 自滅的な人間関係の破壊 」 に繋がる罠。
自分で自分の首を絞めちゃってるんだよ。
「 (ママンの実家が)仲良し家族過ぎたのかしら。
みんないつも一緒の仲良しで、一人で何かするってこと、なかったの。
だからかな?」
う~ん。仲良しは素晴らしいことでしょう。
それとは別に、自我というか、責任というか
乗り越えなきゃいけない何かに対して
「自分で切り開かなくても(誰かが)なんとかしてくれる」と思って
甘えて甘えて、いままで来れちゃったのかもしれない。
なんとかしてもらえる資質があるのは
(良くも悪くも)人を巻き込む力があるということ。
その点だけフォーカスすると
めちゃめちゃ羨ましいんですけど!!!
「自我・・・。自我って何?ママンにも無いかもしれない・・・」
へ?
いや、ある。あるって!
あなたは意外と肝も座ってますし
私も状況に応じて突き放してますけど
あなたはあなたで考え、乗り越えてきたものもあるでしょう?
「・・・お父さん(うつ父)に育てて貰ったのね、きっと」
それは、きっとお互いが育て・育てられたんだと思いますよ。
子供である私が言うのもなんですけど、
夫婦ってそういうものじゃないんですか?
・・・ていうか、ママン、
このあたしを育てたでしょ!
母親スキルに自信無いとでも!?
「自我・・・アイデンティティ・・・(ブツブツ)」
ママン、還暦を過ぎて早数年、
ひょんなことから
今頃になって アイデンティティ崩壊の危機(笑)
単に自我とかアイデンティティとかいう聞きなれない言葉を
気にしてみたいお年頃なのかもしれません。