術後6日目:
出血:★★★★★★
痛み:☆
午前中:今までティッシュにつく程度だったのだが、明らかにナプキンに鮮血が付くようになった。それでも、生理5日目くらいの出血量で、親指大の出血が2か所ついている程度。ただ、お手洗い時にティッシュにつく血が明らかに多い。
ティッシュに、血の塊なのか、今思えば溶けた糸だったのか、細い小指大の塊がついた。
「あ~、10日前後で糸が溶けて出血があるって言ってたからなあ」と念押しされた圧迫止血を思い出す。
この時は、この感じで段々出血がなくなると思っていたのだけど、この後、大量出血することになる。
午後:午後になってから、明らかに血が出ている感がすでにあった。念のため持っていた夜用のナプキンに変更。それでも、仕事から帰るまでの4時間ほどは、夜のナプキンでも大丈夫なほどの出血量だった。一応、クリニックに電話しようと思ったが、この日はクリニックが休みだったので明日まで待つことにした。
夜:出血は止まらず、一時間ごとに夜のナプキンを変えることになる。教わったタオルでの圧迫止血を試みるが、やり方が悪いのか、もはやそれどころじゃない出血なのか、効果が無い。座って、固くしたタオルを股に挟んで数時間。止まる気配がない。座っているのも限界で、とりあえず股に固くしたタオルを挟み、横になることに。
「とりあえず朝まで耐えて、仕事を休んで、朝一の新幹線で東京に向かおう。クリニックが開くのは11時だけど、電話がつながる時間まで待ってられなそうなので、とりあえず向かおう」と決意する。
深夜:一時間ごとにアラームをかけてトイレへ。夜のナプキンが上から下まで真っ赤になっている。横になっているからなのか、血が膣に流れ込み、入口で血の塊になってるようだった(実際の仕組みはわからない。素人の見解)トイレに座ると重力で小さなこぶし大の血の塊が出るんだけど、そこで血の塊によってせき止めらていた血があり得ないほど噴き出す。尿のように噴き出す血に恐怖を覚える私。一時間ごとに、血の塊を生み、血を噴き出す私。
これ、死ぬ?
本気で救急車を呼ぼうか迷ったのだが、この時、朝4時頃。あと4時間耐えるか…と耐える判断(みなさんは、耐えずに救急車よんでください…)寝ているより、座っていたほうがいいかな、と朝まで座りの体制。それでも血の塊は出来るらしく、30分ごとくらいに、血の塊を生む私。だんだん出血量が増えているのがわかる。
この時、救急車を呼ぶか迷ったのは、結局のところ
”処女膜切開”して運ばれるのが情けないという謎のプライドがあった。普通の人にはわからないだろうけど「この人、この歳(33歳)で美容クリニックで切開して、救急で運ばれるんだ…」って思われるのがとてつもなく恥ずかしかった。
そして私は田舎に住んでいるため、おそらく運ばれるであろう救急病院と言えば2つのどちらか。田舎&元病院勤務の私からしたら、知り合いがいるのは確実で、バレたくなかった。
え。くだらなくない?死ぬかもだよ?
と思われるだろうけど、それくらい、今まで、私の奥底に根付く最大のコンプレックスだった。
だって、処女だっていうと馬鹿にされたり、変な人だと思われるから。
20代の頃に友達に処女だと言った時「え?なんで?w」「まじで?w」「彼氏いるのに?ww」って笑われた事がやっぱりまだ残っている。友達からしたら、馬鹿にした意味はなく、ただの雑談の延長線上だったんだろうけど。その時は何度挑戦しても痛くて泣いて、彼氏ともギクシャクして、だいぶ精神的にまいってたから、泣きそうになりながらも「いやーw入んなくてさーw」って返したのを覚えている。友達の反応も「まあ、そのうちいけるで」くらいで、話は終わったので、本当に悪意もなにも無かったのだけど、やっぱり私は一般的ではないんだな、という事実に結構くるものがあった。
それに私には”処女膜強靭症”という病名は最後まで付かなかった。診断されていたのなら「いや~、強靭症ってやつでさ~」って言うくらいの気持ちになれたかもしれないけど、それもできない。ただ、ち〇が入らないだけ。
病気でもないなら、もう私の問題じゃん。
私が原因でSEXできない。今まで彼氏居たことないの?という問いにSEXが原因で別れてます、なんて言えない。
情けないなんて、思っちゃいけないとは思うんだけど、もう本当にきつかった。
そんな思いが根底にあるものだから、救急車を呼ぶのを戸惑った。今思えば死ななくてよかった~なんだけど、その選択を悩むほどこの問題はだいぶ私を蝕んでいたんだと思う。