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緒月遠麻さんへの愛を勝手に語っちゃいます

第3話、結局のところ、第2話の年の差カップルは部屋を買わず、新たなカップルが部屋を買った。どうやら、こちらも年の差カップルだが、女性が年上。だいぶこじらせ気味のマダムである。

 
部屋を購入し、模様変えの最中だが、2週間たっても部屋のペンキが塗り終わらないと、いらついている。マダムは、自分とツバメ君の愛の巣ハートと思っているから、寝室の壁の色にこだわりがあり、なかなか色が決まらないでいる。黄緑と杏色の試し塗りをしたが、微妙に色味が気にいらないらしい。男はそんなマダムに、嫌気がさしている。
 
若い男はペンキ屋に、ぞんざいな口をきくだけでなく、マダムにもひどい物言いである。男の育ての親であるおばさんにミンクのショールをねだったのに、マダムがすっかり忘れていたことで、更に機嫌が悪くなる。マダムは、若い恋人のご機嫌取りに必死である。
 
傍から見ていると、このマダムも、なかなかいい玉である。
おそらく相続した財産で何不自由ない生活、3度も結婚して息子も儲けたが、家庭生活に愛情も、安らぎもなく、夜な夜なバーで、いわゆる一夜の慰めを求めているのだ。
近視で眼鏡、あまり、魅力的な身体があるわけでもなく、性格も地味で、優柔不断。「男の人に権力を使ったことなどない」といいながら、貢ぎ倒して男を堕落させていく。
 
男は、この部屋が自分のものになると、言われていたのに、マダムが経理士の意見を受けて会社名義にしたことに腹をたてる。マダムは、沢山の会社を持っているが、全ては経理士に丸投げだ。マダムは、ちゃんといつかはあなたのものになると言うが、男は何時だ?と迫る。「私の遺言次第」と言うマダム。男は、マダムが、経理士の言いなりで、マダムがただ寂しさを埋め合わせるだけに自分のを囲っていることがわかっている。マダムは、怒り出した男を宥めるため、税理士に電話をかけ、直ぐに名義を男のものにすると言うが、男は「人生にはもっと大事なものがあるだろう!僕は君と付き合うには善良過ぎる」と言い捨てて出ていってしまう。
 
マダムは、ヒステリーを起こし、「ガチョウのうんこ!ガチョウのうんこ色で私を塗りなさいよ。ガチョウのうんこ!」
と叫ぶ。
 
ガチョウのうんこ色っていう色があるんですよね・・・。黄味の強いカーキ色みたいな色。悪趣味な色代表らしい。
18世紀末には、「蚤色」が流行ったそうだから、フランス人の色に名前を付ける感覚はだいぶ日本人と違いますねえ。
 
さて、そんなマダムに、ペンキ屋は、いたく同情的で、自分の昼食のワインをすすめ、やもめだが、愛する娘が作ってくれる食事をたのしみ、仕事の合間に、アバンチュールも、しっかり楽しんでいることを披露する。カルメンの闘牛士の歌アバンチュールの合図としたんだと、ペンキ屋氏は朗々と歌って見せる。
 
情事を仄めかす話題に、2人の間に微妙な空気が流れ出す。マダムは金に不自由がないけれど、金持ちであることに慣れることができず、付き合う男に貢いで男を堕落させてしまう。そんな自分に嫌悪感を抱いても、金がない自分が更に何も出来ないことも、わかっている。だから、誰も自分を金抜きで愛してはくれないと嘆く。
 
ペンキ屋は、マダムに同情し眼鏡を外し、顔を上げさせ、顔も悪くないし、スタイルはとにかく、足が素晴らしいと、誉めちぎる。
 
マダムもまんざらでもなく、明るい気持ちになったが、少し気まずくもあり、ラジオを付ける。
すると、先ほど、ペンキ屋氏が情事の合図として歌ったカルメンの闘牛士の歌が流れてくる。

一度はラジオを消すが、マダムは、意を決したように、もう一度スイッチを入れる。

どうやら、、マダムとペンキ屋氏は、事に及んだらしい。マダムはけだる気に身繕いをしながら、経理士からの電話にでて、部屋を手放し、男としばらく距離をとる事にしたのか、小遣いと叔母さんのいる町への列車のチケットを手配するように指示する。

マダムは、ペンキ屋氏に、別れ際自分のしていた腕時計を、渡そうとする。

しかし、ペンキ屋氏は、困った様な顔をして、マダムに告げる。

「奥様、さっきのはただ、ですから。」

ペンキ屋氏、フランス男の心意気だなあ。

マダム、少しは自信持てただろうか?

だが、この、マダム、これからの方が怖い気がする。