「わが心の歌舞伎座」 | 義山のぞみ「のぞみんのHappy Life」Powered by Ameba

「わが心の歌舞伎座」


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映画

「わが心の歌舞伎座」を観てきました。



最近いい映画続きハートビックリマーク



こちらもすっごく良かったです歌舞伎・定式幕




明治22年に誕生した初代、歌舞伎座


それから3度の改修を経て


第4期歌舞伎座は

昭和25年から去年の4月まで

多くの歴史を刻んできました。



あの立派な建物

これまで何度となく

目にはしていても

実際に中に入ったことはなかったので


この映画が

歌舞伎座休場前に公開されていたら


無理をしてでも

行っただろうと思うくらい

この映画を観て

歌舞伎座に行きたくて仕方なくなりました。


映画館で周りを見渡すと

ほとんどがお年を召された

夫婦でした。


みなさん数々の思い出があるのでしょう。


前に座っていたおばあさんは感慨深そうに

「あぁ~」という声をもらしていました。





歌舞伎座は劇場があるだけかと思っていたら


あの建物の中に


かつらを昔ながらの技法で

職人さんが一つ一つ手作業している部屋があったり


衣装を作ったり、きちっとアイロンをして

丁寧に保管する部屋があったり


またある部屋では

美術さんが背景の絵を描いていたり・・・と

いろんな作業部屋があります。



ちなみに背景の絵

同じ題目でも絵は役者によって書き換えるんだそう!


その役者にあう色合いに変えたり

役者によってこだわりの質感があり

役者が美術さんに要望したりすることがあるそうです。



そうした舞台裏の

プロの職人による

制作風景や

普段見られない

役者の稽古の様子が描かれています。


役者は先輩に芸は細かく教えてもらわないそう。


見て学べ!という事だそうです。


それであんなにしっかりと継承されるって


本当に素晴らしい。



そして、きっちりとした、しきたりやマナー



先日テレビで

私の好きな市川亀治郎さんがおっしゃっていましたが

廊下ですれ違って

「おはようございます」と挨拶しても

これは挨拶ではないのだそう。


しっかり楽屋に行って挨拶をする。これが挨拶。



言葉通り、映画の中でも若手の役者さんが

先輩役者さんの楽屋へ行って

正座をしてきちっと挨拶する姿は


日本人が忘れかけている

日本人の良さ、丁寧さなどを思い出させてくれ

とてもいい気分になりました。



歌舞伎界、去年は

いろいろ問題もありましたが



この映画を見ると

歌舞伎界って素敵だな



伝統を大切にしながら

新しいものも取り入れ

努力に勤しむ姿を見て

あの中にいられるっていいなと

すごく感じました。


たくさんの名役者が

数々の素晴らしい演技をした舞台


たくさんの役者が汗を流した稽古場


たくさんの役者や裏方が通った廊下


たくさんの観客がそこで

惜しみない拍手を送っただろう客席


数々の歴史を刻んできた歌舞伎座が

なくなってしまうと思うと

一度も行ったことがないのに

すごく寂しく

名残惜しい気持ちでいっぱいになりました。



2013年の春

また新しい歌舞伎座が完成する予定です。



また新世代の歌舞伎役者が

みんなを引っ張り

多くの歴史を刻んでいくことになるんでしょう。




その変わり目に立ち会えるのは

貴重かもしれません。




新しい歌舞伎座には

必ず足を運び


私がおばあちゃんになったら

昔はここで

「こんな歌舞伎があったんだよ」

「こんないい役者さんがいたんだよ」と

子や孫に

引き継いでいけたらいいなぁ。




そして最後に

倍賞千恵子さんのナレーションも

本当に素晴らしかった。



歌舞伎のりんとした感じと

倍賞さんのきりっとした中にも

優しさのある声が

ぴったりでした。



私もまだまだですが

将来倍賞さんのような語り手になりたいな。