わが集落には、3つの荒神様のお社があります。
自分の家に日参幟が回ってきたら、一番近い荒神様におまいりして、
幟を次の家に送ります。
ところが、昨年の秋くらいから幟に穴が開き、それが、みるみるうちに大きくなりました。
夫にこの幟作り替えたほうがいいね。と話していました。
すると、年末の常会の時、夫は、みなさんに
「高齢者も多くなって、おまいりするのも大変だから、この風習はやめるか」
「幟を作りかえるか」
「破れたまま使うか」
3つを提案したようです。
すると、みなさん、新しく作り替えて、この風習は続けていこうということになったそうです。
となると、言い出しっぺの我が家へ布の用意から、縫製,書き込みとなって大変なことになります。
布を買うにも、30分圏内にあった手芸屋さんは、2店とも閉店しています。
どうする、どうする・・・・・・・と言っていると
翌日夕方、ご近所のKさんが
2種類のまっさらな幟をきれいに縫って持ってこられました。
「えっ、どうしたん?この帆布どこで買ったの?」というと、
「知り合いに聞いてみたら、布あるからと言われて、もらってきた。」
縫うのは、奥さんがすぐに縫ったということです。
「家のミシンじゃあ、こんな硬い布縫えんじゃろ。」
というと、動力ミシンがあるとのことで、びっくり。
しかも、とってもきれいに縫ってありました。
それから、夫が、「Yさんが字が上手じゃけぇ、書いてもらうよう頼んでくる。」
と出かけました。
最初は、無理と言われたけれど、なんとか引き受けてもらって帰りました。
すると、これまた翌日には、きれいな字が書きこまれた幟ができあがってきました。
先輩主婦は、いろいろ隠れた才能をお持ちです。
ご近所皆さんのチームワークで出来上がった幟。
新年から、この新しい幟を回しています。
言い出しっぺの我が家がなにもしなくてよかったのは、ラッキーでした。
長く引き継がれている風習もまだまだ続きます。