またまた、魔人様のリク罠にドボン
します！！本年初！！
リク罠189「抹殺覚悟の重要な役は
(仮)」から
リク罠リスト＆逆引きドボン作品記録＜６＞
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「敦賀さんの恋人役？！ドラマでなく
プライベートで！！」
キョーコは目が点になった。
しばらく考えていたが、頷きながら
話を続けた。
「うふふ。どっきりですね。４月にオン
エアですね。社長さんだけでなく椹さん
も同席してるから信じそうになりまし
た。」
微笑むキョーコに宝田と椹は顔を
見合わせた。
「最上くん、冗談ではないぞ。本気で
頼んでるんだ。」
いつになく真剣な宝田。
「最上さん、気が進まないとは思う
けど会社の一大事なんだ。」
浮かない表情の椹。
「あの？説明して頂けますか？」
宝田はキョーコにざっくりと
今回のミッションの説明を始めた。
「蓮も27歳になり、結婚しても良さそ
うな年齢になった。それでいて特定の
彼女がいないのも適齢期の女優達には
たまらないようで、事務所、楽屋、
地方での宿泊先まで追いかけ回し、
警備員を呼んだのは一度や二度ではな
い。」
「そんなことが……。」
ショックを受けるキョーコ。
椹が続ける。
「それで、トラブル回避に偽の恋人役
を作ろうと社長が思い付いたんだが、
二十歳を過ぎて彼氏のいない女優が
LMEにはいなくて。一人を除いて。」
「その一人って、もしかして、私
のことですよね？」
「「その通り！！」」
「でも、彼氏もいない私がそんな役
やっても信じてもらえないと思う
し、敦賀さんの隣に恋人として並ぶ
など自殺行為に等しい気が…。
フアンの皆さんにも『あんな地味な
素うどん許せない！』などと非難さ
れ、女優生命が絶たれるかも。」
「いや、最上さんは男に媚びない
クールなイメージがあるから大丈夫
だよ。それに君の大好きな不破尚
くんは今年は海外ツアーで日本に
いないから彼の耳にはは入らない
だろうし。」
「椹さん、それ違います！バカ
ショーのことなんか！」
「照れなくてもいいよ。」
「………………。」
「堅苦しく考えることはない。
とにかく蓮と一緒にいればいいんだ。
どうだ？最上くん。できるよな。」
にやりと笑う宝田に凍りつく
キョーコ。
宝田はキョーコの蓮に対する
気持ちを知っていた。
断れば蓮本人にばらされる
かもしれない。
「分かりました！不肖最上キョ
ーコ。このお仕事お引き受けさせて
いただきます。」
第２話に続く