ネタバレがプチ。
短い。
それでよろしければお読みくださいま
せ。
******************
敦賀さんがお花のリングをはめてくれた。
キョーコは顔面崩壊してしまった。
しまりのないにやけた顔になってしまっ
た。
だるまやのおかみさんにも言われたのに。
ああ、ダメだ。敦賀さんがじっと見つめて
いる。絶対絶命もう終わりだ。
キョーコは絶望的な気分でいっぱいに
なった。
「あら?キョーコ。敦賀さんまで。デー
ト?」
突然、現れたのは奏江だった。
「モー子さん、会いたかったあああ。」
キョーコは奏江に抱きついた。
「琴南さんこそどうしてここに?」
蓮は奏江に訊ねる。
奏江がオーディションに落ちたのは
知っていた。
「ちょっと撮影所に用事があって。」
「例の件?例の件?」
キョーコは嬉々としながら訊ねる。
その様子はいつものキョーコだ。
蓮はじっとキョーコを見つめる。
(…さっきの…。俺に対して特別な感情が
芽生えたような気がしたんだけどな。気
のせいだな。うん。)
End