前半のショーが始まった。
女性の著名人とアールマンディのトップ
モデルの組み合わせ。
世界的な女優や歌手、政治家がトップ
モデルとランウェイを歩いてくる。
「きゃあ、きゃあ////」
興奮するキョーコとマリア。
中には絵画と同じ衣装を纏ったスターも
いて歓声があがる。
「お姉さま、こちらはルノアールで
あちらはフェルメールでしてよ。」
「えっ、そうなの?すごい、マリアちゃ
ん。私は大観や等伯しかわからない
わ。」
キョーコは苦笑する。
そして前半のラストは…。
「「「「「おーっ!!」」」」」
蓮と現れたジュリエナに皆が称賛
の声をあげた。
「お姉さま、まるで宝石のような方です
わねえ。蓮さまも勿論素敵ですけど///」
マリアは興奮ぎみだ。
「ホントに。ウォーキングが素晴らしい
わね。ん?」
キョーコはこのウォーキングに見覚え
があった。
(…敦賀さんが教えてくれたのと似てる?
えと、世界で最も美しいと称賛された
スーパーモデルさん…え?!ジュリママ
のこと?)
ジュリエナと蓮は立ち止まってキョー
コ達に向かってウィンクし、戻っていっ
た。
「蓮さま、素敵っっ!」
マリアは手を降ったが、キョーコは
顔面崩壊を必死に直していた。
「京子、顔真っ赤だよ。」
セドリックに指摘され、キョーコは
慌てて後半のショーのために席を立っ
た。
(…油断したらダメじゃない!ジュリママ
も素敵だったけど、ああ…敦賀さん、
クールでかっこよかった/////アール
マンディのあの衣装(※キョーコの作った
蓮人形が着用)と似ていた。まるで別世
界の人だなあ。)
暫く、うっとりしていたキョーコは
ハッとして両手で頬をポンポン叩いた。
(…準備にいかなきゃ!!)