「オールアップ!!」
「「「お疲れ様!!」」」
キョーコの初ハリウッド出演が終了し
た。
「京子!素晴らしかったよ!」
ジェームスがキョーコに抱きついてき
た。
「ありがとう////ジェームス。」
キョーコは照れた。
「ホントに忍者だよ!殺陣もすごいけど
バック転もできるなんて京子すごい
よ!」
「えへへ////」
「僕はホントに京子に夢中だよ。付き
合って「キョーコ!!」
キョーコとジェームスが振り返ると
そこにはクーと泰来が立っていた。
「パパ!村雨さん!どうしたんですか」
キョーコは駆け寄ってきた。
「キョーコのラストだからな。おめでと
う!素晴らしかったぞ!」
クーはキョーコに花束を渡す。
「ありがとうございます////」
「殺陣がすごかった。身も軽いし
忍者そのものだな。」
泰来が誉めているとジェームスが
口を挟んだ。
「僕がもうそれは言ったよ。」
ジェームスはキョーコを抱き寄せる。
「これから打ち上げだから京子はまだ
帰れないよ。」
「ジェームス、ティーンの心を鷲掴み
の人気スターが駄々っ子だな。」
クーが苦笑する。
「しかたないじゃないか!京子はもうす
ぐ帰国するんだし、打ち上げが最後の
チャンスだよ。」
「ジェームス/////」
社交辞令だと思うが、コーンに似ている
ジェームスに言われるとちょっと心揺れ
る。
「勿論、打ち上げの邪魔はしないよ。」
クーはジェームスを安心させる。
ナタリーが近づいてきた。
「クー、タイラ来てくれたの。嬉し
い!
タイラ、来て!みんなに紹介する
わ。」
ナタリーは嬉々として泰来を連れて
言った。
「私は帰るが、タイラを置いていくから
彼と帰ってきてくれ。ここに寄ったのは
レンがこれからこちらに来ることを伝え
たかったんだ。」
「敦賀さんが?/////」
「レンはキョーコが休暇を取ったことも
コレクションに参加することも知らない
から明日帰ると思って仕事を巻いて来た
んだろう。」
「そんな…きちんとメールでお知らせし
ておけばよかった。私などのために…私
もお迎えに「駄目だよ!!」
ジェームスが遮った。
「ヒロインがいない打ち上げなんて聞い
たことない!帰さないよ!」
クーは胸騒ぎがした。虫除けに
泰来を連れてきたが、彼をナタリーは
はなさないし、ジェームスは強い決意
だ。
妖精好きキョーコが好きそう
な容姿なのも心配だ。
彼女は免疫がなくあんなイケメンに
迫られて大丈夫か。
(…クオン、ピンチだよ。)