「最上さんがハリウッドデビュー?!」
蓮は仰天した。
「驚くことはないだろ?彼女の演技力、
語学力何も問題ない。」
ローリィは蓮の驚きを一蹴した。
「それは問題じゃありません。というか
ボス分かってるでしょう?」
「ああ、大好きな最上くんと離れたくな
い。一緒に行きたいのにスケジュールが
とれないか?」
「……………。」
「安心しろ。短期間だ。悪い虫もつか
ん。滞在中はクーが面倒を見る。」
「父さんが?!」
「クーとジュリエナが一緒なら安心だろ
う?あ、最上くんにお前が息子のクオン
だということは二人は勿論話さない。」
「そうですか」
「しかし、ジュリエナが息子クオンの
過去の女性遍歴を話さないという保証は
ない。」
「!!」
「まあ、待ってろ。最上くんには、いい
経験になるだろう。」
ローリィはにんまりと笑った。