(…敦賀さんが私を好き？４つ年下の高校生
キョーコちゃんって私？！まずい、まず
い、まずいっ！気がつきませんでしたなん
ていまさら言えないよぉぉ。こっそり逃げ
ちゃおうかな)
キョーコは顔をひきつらせ、後ずさりし
ながら部屋を出ようとしたが、蓮に引き留
められた。
「最上さん、いや、キョーコ。君は逃げ
られないよ。俺が君を愛してるのを知って
て煽ってたんだね。16歳は国も認めるレ
ディだ。落とせ！君は言ったよ？もう17歳
だからいいよね？」
「何をでしょうか？敦賀さま。」
「とぼけてもだめだよ。夜は長いから
ね。ゆっくり教えてあげる。」
微笑む蓮にキョーコは恐怖すら感じた。
「私…あの、知らなかったです。」
「え？何？」
蓮はわざとらしく聞き返した。
「敦賀さんが私のこと好きだなんて知ら
なかったですっ！！ホントです！！」
キョーコは必死に説明した。
真っ赤な顔のキョーコをみて蓮は
吹き出した。
「ぷっ、くくくっ。やっぱり最上さんが
あの鶏か。俺、本当に君には叱咤激励
されてるね。」
「あっ、ひどい！敦賀さん。騙しました
ね。」
「う～ん、君には言われたくないな。
俺、鶏の君に随分いろんなこと話した
気がする。」
「すみません…。」
「で、最上さんの気持ちは？」
「？」
「俺のこと、どう思ってるの？」