キョーコをエスコートしてパーティ会場
へ向かう。
黒のウィッグをつけてカクテルドレスを
きたキョーコを賞賛の眼差しで見つめる
蓮。
(…綺麗だ。俺が想像していたキョーコちゃ
んそのものだ。ああ、誰もいなければ…。)
「コーン、私おかしくない?」
「素敵だよ。皆が注目しているよ。」
キョーコに見とれていた男性も多くいた
が、皆の関心は金髪、碧眼の美しい男性に
集まっていた。
報道陣もキョーコに次々とインタビュー
する。
「京子さん、お隣にいるのはどなたです
か?」
「京子さんの恋人ですか?」
キョーコは微笑みながら答えた。
「彼は妖精です。皆さんにも見えてるん
ですか?すごいことですよ。純粋な心を
お持ちですね。」
真顔で話すキョーコに唖然とする
一同。
「懐かしい姿だな。蓮よ、最上くんは
当分、あの調子だろうよ。苦労する
な。」
ニヤニヤと笑うローリィ宝田。
翌日のスポーツ紙の1面見出しは
『彼は誰?』
End