蓮はキョーコと気さくに話せるクオン

  が羨ましいと思っていたが、キョーコの

  想い人は敦賀蓮なのだ。

     日頃の努力が報われた気がした。

    しかし、キョーコは蓮とクオンを結び

  つけない。今の俺はコーン。

      嘘つき妖精のレッテルを貼られた。

     初恋の女の子にひどい仕打ちを受けてい

  る。

      有り難いのはグアムの時の話を覚えてい

  てホテルまで飛んでいってとか瞬間移動

  してと言われないこと。

      それにしても蓮のマンションや車のキー

  を持っているのに不思議に思わないキョー

  コは変わっている。妖精だからなんでも

 ありなのか?

    「着いたよ。」

     車を飛ばしたので時間前にホテルに到着

  した。

      キョーコをメイク室に連れていき、ドレ

  スを渡した。

     「妖精の女王からのドレスだから幸運を

  呼ぶよ。俺は外で待ってるね。」

       蓮はキョーコにウインクして部屋を出

  た。

       ばったりと社に遭遇した。知らんぷり

 しようとしたが、社は声をかけてきた。

      「蓮か?」

        蓮は仕方なく頷く。

      「いいよ。それ!お兄ちゃん感激だ

     よ。かっこいい!ハリウッドスター!」

         浮かれる社。金髪、碧眼でも見破った

    社はやはり侮れない。