「そうなのよ、古賀さんみえて感動し
ちゃった///」
だるまや女将は興奮で顔を赤らめた。
今日は蓮と社が顔を見せていたが、
さきほどから女将が古賀の話ばかりで
蓮が不機嫌になり、キョーコと社は
困り果てていた。
「さすが、昼ドラマの帝王よね。うち
の人とも意気投合しちゃって。」
「え!!」
三人は大将の顔をまじまじと見た。
大将が気に入った?!
「あいつはいい。食べ方も綺麗だし、
ひとつひとつの所作もいい。話も上手
いし、完璧だな。
あれ(尚のこと)もまあまあだったが、
あいつは大人だ。」
大将の最大級の誉め言葉に蓮は絶句し
た。
「失礼します。」
蓮はふらっと立ち上がると挨拶して
だるまやを出ていった。
「蓮、待てよ!失礼しました。」
社も慌てて出ていった。
「あんた、敦賀さんの前であんなに
古賀さん誉めちゃだめだよ。」
「なんでぇ、お前こそいい男だと
連発してたじゃねえか。」
二人の口論を聞きながら、キョーコは
蓮が一生懸命に魚のほぐしかたを勉強し
ていたのを思い出した。
(…私は一生懸命頑張る敦賀さんが大好き
ですよ///)
「あのっ、私、お二人を見送ってきま
す。」
キョーコが二人を追いかけた。
「あんたも大人げないねえ。キョーコ
ちゃんが誰のことを好きかわかってる
くせにサ。」
「るせー/////俺は本当のこと言ってる
だけじゃねえか。敦賀なんてあんなで☆
の坊みたいな、にやにやした野郎を俺は
信用しないからなっ。」
「はいはい。気持ちは花嫁の父親だね
え。」
End
2017.12.28加筆修正