ウメと申します。
嵐山にある京都一の高級旅館で仲居頭を
しております。
若女将はおりませんので、実質No.2
でございます。
一人息子の松太郎坊っちゃんは有名な
ミュージシャンで、旅館は継ぐ気がない
のでもしかすると、もしかするとウメが
女将ということも…ホーホホホ。
けど、最近、キヨという元客室乗務員
が入ってきて、地位を脅かされて
います。英語はペラペラ、お茶もお花も
師範クラスの腕前、その上、美人で
性格よくてウメ大ピンチです。
今日は竹の間に敦賀さんいらして
ウメを指名してくれました////
敦賀さんはキョーコちゃんの彼氏さん
です。
抱かれたい俳優No.1という称号を持つ
超イケメンさんです。
身長190㎝を越える長身で肩幅広く、胸
板厚く、(弾力ありそう、きゃっ///)ウエス
トもしまっていてさすがモデルもされてい
る御方です。
勿論、撮影所にいるキョーコちゃんを
お呼びしました。
今、お部屋に夕食のお膳の準備をして
います。
すぐにおいとましますね。
お鍋に火をつけたり、こまごましたのは
キョーコちゃんにまかせてっと。
お布団もよろしく////
「一体どうしたんだろうな。キョーコの
携帯番号が古賀くんに知れるなんて。」
ぎくっ。
「そうなんです。だるまやも知れてしまっ
て。女将さんが古賀さん来たって興奮して
ました。」
ぎくぎくっ。
「ああ、古賀くん、マダムキラー
(死語?!)だからね。昼ドラたまにでて
るし。」
蓮が不愉快そうに話し、部屋の温度
がさがった。
「一体、どこで知ったんだろうな。」
蓮はちらっとウメをみた。
ひいぃぃぃっ。
「本当にびっくりです。社長さんかな
あ。」
「う~ん、意外と身近かもしれない
ね。」
どくんどくん。
「まさか、あいつ?!映画の主題歌担当
なのよね。」
キョーコは怒る。
ウメはいいタイミングと挨拶して帰ろう
とする。
「あ、ウメさん」
蓮に呼び止められてウメはぎくっと
する。
「はい?」
「竹の間は防犯上、予約いれないでね?
特に古賀くんや貴島くんには。」
蓮は笑っていたが、ウメには恐ろしく
感じた。
(…エセ紳士や。古賀さんのほうがいいかも
知れませんよ?キョーコちゃん。)
End
2017.10.18加筆修正