私はウメと申します。京都の有名旅館の
仲居頭をしております。
キョーコちゃんが坊とTV(録画)で判明する
１週間前にキョーコちゃん、敦賀さんと
ガールズコレクションに参加したんや。
敦賀さんはあの時点で坊と知ってはったん
やね。
その日、女将さんに皆が緊急で呼ばれま
した。
「今日は竹の間にキョーコちゃんと敦賀さ
んをお泊めします。皆さん、判ってると思う
けど、口外禁止や。担当はウメさん。
くれぐれもよろしくな。」
「はいっ。」
皆、返事したけど、顔が紅潮している。
無理もないわ。キョーコちゃんと敦賀さん
だもの。
きっと家族にしゃべっちゃうね。
その点、不肖ウメ、花の？！独身。
話す相手がいないから心配ご無用。
「キョーコちゃんには必要以上に話かけ
ないように。捨て置いていいから。」
「はいっ。」
そりゃそうだよね。恥ずかしいものね。
「ウメさん。」
女将に呼び止められた。
「はい。」
「とにかく、普通にね。余計な配慮
要りませんから。」
女将さんのいう通り、部屋を片付けて
お菓子を準備して部屋を出た。
案内もお茶出しも無用ということ
だったのでこれで終了って、つまらん。
そうや！！
キョーコと蓮は竹の間専用の入口から
入った。
「キョーコ、もう俺我慢できない。抱き
締めたい。」
「敦賀さん///」
「蓮と呼んで。」
「蓮さん…///」
蓮はキョーコを強く抱き締め、深く長い
キスをし、ブラウスのボタンを外し
始めた。
彼の唇は首筋を辿っている。
キョーコは蓮を軽く制した。
「蓮さん、お風呂に入りたい…。」
「いいよ、一緒に露天風呂入ろう。」
※竹の間は露天風呂付き
「私…湯加減みて…まいります。」
蓮の腕を逃れ、キョーコは露天風呂
の湯加減を見にガラス戸を開けた。
「！！」
立ちすくむキョーコに蓮が駆け寄って
きた。
「どうしたの？キョーコ。」
蓮は露天風呂をみると、お腹を抱えて
笑った。
「あっはっは、これはいいね！」
浴槽には一面薔薇の花が浮かび
一緒に浮かんでいるのはお盆に
のせられた升酒。
(…ウメさん///)
(…さぞや激しい夜なんやろな。お夜食
必要だったかなあ。抱かれたい俳優No.1
だものね。がんばれ！キョーコちゃん。)