★★★☆☆

確か、読書芸人か何かで紹介されてて(王様のブランチだったかな?)読みたいと思って購入したように思う。


けれども、その本の紹介の時だったか実写映画の紹介だったか、主人公が余命1年のクラスメイトの女の子と出会う、という情報を入れてしまっていたので「あー、病気で死んじゃう話なんだなー、せかちゅー的なやつだなー」なんて思っててちょっと敬遠していたように思う。


なので、購入してから読み始めるまで1年半以上経ってしまった。


結局、職場の年の離れた後輩が大好きだって言ってたのを聞いたのがきっかけで読み始める。


正直、物語序盤の、主人公と病気をかかえた女の子の皮肉を含んだ憎まれ口の言い合い。ここがちょっと大人になった私には苦痛。


でも、話が進むにつれ(女の子と主人公の交流が深まるにつれ)、主人公が少しずつ、少しずつ成長することによって、単なる憎まれ口ではなく、心の交流、心の読み合い、つまりは相手を思いやる心が育っていく。


そして、先入観としての予想の裏切りが50%、冒頭の予想通りの結末が25%、伏線回収の予想的中率50%って感じで、最後だけかなり泣いて終わった。


きっと、職場の後輩くんのように、友達の少ない(もしくは、女子とあまり接触のなかった)学生時代を過ごした男子、それでいて変わりたいと思ってる子にはすごく考え深いバイブルみたいな作品なんだろう。


この作品を純粋に楽しむには、私はちょっと歳をとりすぎたかなー。。。