‐‐‐‐‐‐‐師匠‐‐‐‐‐‐‐

校門を潜り、昇降口の近くで運よくカッキーに会えた。

「よう」

「チース」

「土曜、どうだった?」

「ああ、おかげですごい楽しかったし、助かった。やっぱカッキーに色々聞いといてよかったよ。師匠と呼ばして」

「よせ(笑)。でも、良かったみたいだな。なんか、ショー、今日顔つき違う」

「マジで?」
自分じゃ全然わからん。

「ヘィ、待て!追い付いたぞ」

息を切らしてヒデとハマーが駆け込んできた。気づけば、俺を含めて、3人とも汗だく。

「ぷっ、朝から何やってんだよ」

カッキーに笑われた。

「コイツがなかなか吐かねーから」

「うるせー、カッキー、あとでな」

「おぅ」

クラスに向かう道中ヒデがまだ絡んでくる。シツケー!

「ショー、必死すぎ」

「そうか?」

「絶対なんか、イイこと有ったろ」

「まぁ、有った。すげー楽しかった」
嘘はついてない。

「クッソー、羨ましい!」

どんな想像してんだか。

階段で、バスケ部の女子と降りてくる青木に会った。
目が合った瞬間の、笑顔がまぶしくて目がチカチカした。

「オス」

「おはよ」

こんなかわいい子とデートしたんだ、俺、いっちょまえに。

すれ違ったあと、

「くぁー、目と目で語るとこ、見ちまった!」
なんかヒデがダメージ受けてる感。

「お前、あることないことペラペラ喋んなよ」

こういうの、もし男子校だったら気兼ねなく話せるんだろうな。やっぱ女子がいると気ぃ遣う。青木も、俺とのこと、仲良い子に話したりするのかな。




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