V: viewing ビューイング/viewの現在分詞。
見える状態, 視界, 視野
大人になると、
子どものときに何とも思わなかった景色の美しさに、目を奪われるようになる。
桜だったり、お寺だったり、山並みだったり。
桜だ!お寺!山だね!
としか思わなかったのに、
陽射しや、雰囲気や、色合いに感じ入り、
美しさに、胸を打たれる。
歳を取るのもわるくないなぁ、と思うひととき。
その逆で、
保育園の帰り道、花壇を囲った道端の低いブロックに必ずよじ登って、
バランスを取りつつ嬉しそうに歩いた
ムスメ菜の花が、久々に側を通っても全くやらなくなったとき、
おねえちゃんになったねぇ、と感心しつつも、
あのハラハラした日々が懐かしく、
もう、彼等キッズの目にはそうしたちょっとした「冒険」が、
魅力的に映らなくなってしまったことに、さびしくなったりする。
物の見えかたってどんどん変わるもんね。
若いころ観てあんまり響かなかった映画に、すっかり魅了されてしまったり、
その逆もあったり。
食べ物、風景、音楽、そして、人。
いつでも、いつまでも、
いくつになっても大好きなものが、
きっとその人の核になっているのかな。