君死にたまふことなかれ ~幕末刃風伝 雪の章~
見所紹介
前回の公演と合わせて二部作のようになっている今作。
時系列に並べると今作の方が先です。
前作を観られた方は、前回行われていたことの理由が解明される謎解きの面白さも味わえると思います。
作品としては、新撰組を題材にして、
「人が人を信じ、生きること」を描いています。
そして生きてきた時間を丸ごと肯定するような優しさに溢れる作品です。
価値観は移り変わり、
今の判断が後々禍根を残すこともあると思います、
それでもやはり、人が人と繋がろうとして最善を尽くしたことは、後世の人間にも伝わるのだと思います。
また新撰組が好きな方はキャスティングにも注目いただくと面白いです。
近藤勇が菊田さんだったり
西郷隆盛がRUZEさんだったり、
今作ならではの、意外だけどハマっている役が多くあると思います。
また、なかじょうのぶさんや、小畑次郎さん、橋浦あやのさんのような先輩たちが観られるのも今作の魅力です。
「演じてきた時間」を肯定してくれているようで、稽古場で見ているとワクワクしつつも、心に沁みます。
長く生きることと、演じ続けることがないまぜになって、演じている時間なのに、その人自身が重なることが多いからかもしれません。
前回はアンサンブルだったワークショップ生にしっかり役名とセリフがあったりと、まさに伸び盛りの俳優と、劇団を支えるメンバー、そしてそれぞれに活躍の場を持つ客演たちが、「過去を肯定する」作品です。
是非パトナシアターにお越しください。