イギリスのある医療施設で、非常に厳しい病状の少女が、ベッドの上からドクターに話しかけた。(★改行しない)「私、とってもアザラシが好きなの」。(★句点残す)
 それを聞いたドクターは、どこから貸りてきたのか、数時間後にはアザラシを連れて少女のベッドサイドに戻ってきたのだそうだ。ドクターは、ただただ少女に好きなアザラシをみせたい一心で、必死になってアザラシを貸してくれる水族館や動物園などの飼育施設を★探★したのだろう。
 アザラシをみた少女は、何度も満面の笑みを見せたという。
 少女は、アザラシがみられたことだけでなく、ドクターが、これほどまでに自分に愛情をもってくれていることも、基本的なケアを越えて尽力してくれたことも、嬉しかった★ことだろう。★
 私自身の患者生活をかえりみても、直接的なケアから離れたサポートが大きな支えになった経験は多い。
 少女と面識がなくとも、ドクターの突拍子ないアイデアに理解を示して(★読点なし)アザラシを貸しだしてくれたイギリス人の寛容さにも心が動く。